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趣味は読書、アンソロジー

2014年10月28日 04:02

学生ではないから、宿題のように、強制された読書は、もうずっとしない。全て、その時に、何らかの興味を持ったから購入している。本の場合、一部の漫画と違い、少しなら内容をチェック出来る。パラパラと拾い読みして、面白そうだなと思って買っているが、それでもたまにハズれることもある。
さて、エッセイアンソロジーを、読んでいる。まだ半分くらい未読だが、「盛夏風物語」というのが印象に残っている。真夏に瀕死の大蛇が、長い石段を登って、禅寺にお参りし、翌日川で死体で見つかるというもの。動物には、人間には感じられない世界が見えているのだろうか。大蛇が命を削ってまで、禅寺に参拝した理由が、お参りという人間がする行為と結びつけなければ、この際は説明しにくいのだ。大蛇は、単に涼を求めて必死で、涼しい禅寺に、休憩に来たとは考えにくい。或いは考えたくないのかもしれない。そこに、人間が自分の都合で肯定したり、否定したりする神聖な存在があり、それが瀕死の大蛇には感じられていたと思いたい。
他にも、特攻隊の学生達との、交流の思い出話や、貧乏な中での、母親愛情の話など、バラエティーに富んでいるが、クルドという国家を持たない民族迫害の話は、全く知らなかったので、衝撃的である。
メールと手紙を比べて、手紙を支持するエピソードは、僕が電子書籍ではなく、紙の本を好むのにどこか似ていて、共感出来た。
このアンソロジーの特徴は、筆者も発表媒体も、有名無名を問わないところだろうか。
あと半分も楽しみである。

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