フランスの育児、介護とは？日本よ、愛ために戦おう！（３）

父親の育児参加

西郷：フランスでは、子育ては、夫婦・カップルでするもの、と思われていますか？父親はどんな風に子育てに参加しているんですか？

ドラさん：朝、学校に子どもを見送りに行ったり、公園で遊んだり、宿題を見てあげたりは父親が多いですね。洋服とかの買い物は母親が多い。そして、家族で必ず一緒にディナーをして、「今日一日どうだった？」と会話をしていますよ。

日本との一番の違いは、育児に限らず、男だから、女だからという理由で、役割を決めないところじゃないかしら？　女だから、料理、掃除、とかいうコンセプトは全然ありません。私の妹のミレイより、彼女の夫の方がお掃除は得意なんです。そういう柔軟な考え方は、スウェーデンやデンマークなどの北欧に近い考え方かもしれないですね。

西郷：日本では、子どものいる夫婦は、お互いを「パパ」「ママ」と呼んでいます。フランスでも同じようなことありますか？

ドラさん：今から60年前は、「パパ」「ママ」と呼んでいたけれど、今では全然考えられないですね（笑）。そんな呼び方では、セックスレスになるのは当然でしょ。フランス語には、お互いを呼び合う言葉はたくさんあるわ。「うさぎちゃん」（Monpetitlapin）、「くまちゃん」（Mon nounours）、「私のハート」（Moncoeur）、「私の宝もの」（Montresor）とかね。

西郷：日本語には、愛を表現する言葉が少ないから、作らないといけないですね。

「”日本との一番の違いは、育児に限らず、男だから、女だからという理由で、役割を決めないところじゃないかしら？　女だから、料理、掃除、とかいうコンセプトは全然ありません”とのこと、羨ましいと思う日本女性は多いでしょうね」