都会の雨

東京は冷たい雨が朝から絶え間なく降り続いています。
被災地にもきっと冷たい雨が降っているのでしょう。
放射能の不安が混じった雨。
多くの人の悲しみと不安な気持ちが混じった雨。
いつもの雨なら、気持ちも落ち着くのに、やはり少し心が揺れます。

政府や専門家が、安全性をいくら語りかけていても、一旦心に芽生えてしまった心配や不安の種は、そう簡単には消えてくれません。
論理や声高なだけでは、凝り固まってしまった不安の塊を、完全に溶かしてはくれないのです。

もちろん、東京にいる人間がこんなことをいっていては、被災地の方や、原発にもっと近いところに住まわれている方に怒られてしまいそうですが、この消せない不安は心の病気持ち故のためかも知れません。
いや、こんな風に不安がってしまう性格だから、心の病気を抱え込んでしまったのかな？
まぁ、卵と鶏どちらが先か、みたいなものですね。

心なしかシャーと雨の音を立てて通り過ぎる車の音も少ない気がします。
通りを歩く人の姿も少ない気がします。
みな、不安なのかも知れないですね。

不安な気持ちはとりあえず心の奥に一旦しまいこんで、静かな雨の音に耳を傾けたいと思います。
いつもの自分に戻れるように。
心静かな一日を送るように。

今日一日、命を与えられたことを感謝して。