ボクの恋愛のあれやこれやを最も長く見つづけてきた人間はそれを温度差、といったけれど・・・

キミが誰かと
楽しい時間を過ごしている頃、
ボクは無聊をなぐさめるため、
涙ぐましい努力を
重ねなくては、ならない。

酒をのみたいわけでもないのに、
おなかがすいて、死にそうなのに
どこか、決まりきった
止まり木のような、
気の置けない場所で、
のんびりと
キミが現れることなんて、
許されないことらしく。

本当のことをいうなら、
ボクはそう、思い込まされている。
あれこれ、斟酌しすぎて
すっかり、自分の気持ちが
離れていることさえ、
よくわからなく、なっている。

それは、雑踏とか、見知らぬ街とか、
誰もいない公園とか、
なんでもいい、
どこでも、いいや、
どっかのいつか、
現れるであろうことを期待して、
全くその気配もないのに、
延々と、待ち続ける
その行為自体が、
目的化されちゃって、
なんで、待っているのか？
なんのために？
誰を？
とか、そういうもんが、
全部どっかにいっちゃってるにもかかわらず、
形だけ、誰かの何かを待っている、
当て所もない寂しさに
どこか似ている

そして、ボクの周りは
そんなこころの空虚を知らぬげに、
めったやたらと、
賑々しくて
ボクのこころの空白は
いやがうえにも、
鋭く、ボクを痛めつける