見る筈の無いもの

「こんな時代が来るとは驚くばかり」
「あきれるほどの事態」
「この光景が当たり前になるのだろうか」
あるチョウの異変を表現した言葉の代表例です
この２～３年で、あるチョウが急激に北上を続けています

チョウの名前は、ツマグロヒョウモン
大きさはアゲハチョウとモンシロチョウの中間くらい
日本蝶類学会の会誌「Ｂｕｔｔｅｒｆｌｉｅｓ」創刊号（１９９２年）に「鎌倉市内でツマグロヒョウモンを採る」と載っています
１５～１６年前までは、ツマグロヒョウモンが関東地方にいることは学会誌に載るほどの事

そんなチョウが関東地方で、もっとも普通に見られるチョウになった
身近なチョウの代表格であるモンシロチョウやアゲハチョウを凌駕（りょうが）する勢い
近い将来、子どもたちが最初に目にするチョウは、ツマグロヒョウモンになるかも知れません


温暖化で、見る筈のない蝶を見る
捕れる筈のない魚が水揚げされる
動物である人間がおかしくならない筈が無い


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