愛するキミへ・・・

ボクが愛しているキミは
ボクをどう、思っているのだろう
その瞳を見つめつつ、
その心根に、言葉を与えてみる


ヲマエの手が、素早くボクの目の前で
振り上げられるたび
ボクが目をしばたたかせてしまうのは、
遠い遠い昔、ボクがまだ、いたずらばかりしていた幼い頃
しつけ、などといって、
ボクのことなど何も知らないくせに、
ヲマエがボクを、せっかんしたからだ

その、理不尽な痛みの記憶は消えないけれど、
困ったことに、
ボクは、そんなヲマエの手が
このうえもなく、好きなのだ

ヲマエの手ほど、
ボクを幸せにするものは、無い

だからこうして
ボクはいつだって、
お前の手を待っているのに

どうしてもっと、ボクに触れぬ？
どうしてもっと、ボクを愛さない？

四六時中、
ボクはヲマエの愛撫を
待ち続けているのに

気まぐれに
でも、かまわない
けれどその時は
ヲマエはボクだけのものだ

だから、もっと強く
ボクを撫でろ
もっと、
しっかり・・・

そうだ、
それでいい。
それだけで、
ボクはヲマエの
友達でいてやる


・・・なーんてな。



もう、おぢいちゃんになっちゃったキミは、
そんなことを、目の奥でいっている。

だいぢょうぶ。

ずっと友達だからさ。