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『生命の産業-バイオテクノロジーの経済倫理学』
2008年01月17日 10:52
2007
ナカニシヤ出版
佐藤 光編
「経済倫理学」という学問について書かれた本、は一面正しいですが実際の所私が読んでみて、「生命」と「科学」と「経済」がそれぞれ持っている性質と方向性の「ずれ」をどのように我々が克服していくのか、一つの問題提起として著された本であると考えます。
例えば、不妊症の方がいらっしゃる。どうしても赤ちゃんがほしければその症例により、不妊治療を受ける、体外受精を行う、代理母をお願いする、と色々選択肢がある。また「養子」をとるという方法もあるでしょう。
これら全てに「お金」「科学」「倫理」が絡みます。そもそも「生命が誕生する」事自体100%との確率はありえない=生命は不確実、対し「お金」科学」「倫理」は「完全」を目指すもの。そこで矛盾:体外受精にしても不妊治療にしても成功率はせいぜい10%程度であるのにそれに科学とお金がかかる。体外受精なら「いい」卵をどうしても選択することに「倫理」も絡む、といった具合。
この本の中で特にテーマとしているのが「生殖医療」と「移植医療」(決して「治療」ではありません。なぜなら「治る」とは限らないため)ですが、それに「医薬品」も絡んできます。
結構難しい本ですが、論文のあとにそれを基にした座談会の議事録が載っていますので、それの併読で理解が深まるかと思います。生命に関心がある方に是非読んでいただきたいです。
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