仮面の告白　１３

現在夫婦２人暮らし　そこに犬と猫が同居しています。犬は２７キロの秋田犬　猫は由緒正しい元野良猫です。
朝・晩のお散歩が私の日課です。大型犬は散歩も小型犬とは比較にならないくらい、距離と時間を要求されます。恐らく一人でこれだけの距離を歩けと言われたら、私の場合はギブアップ！お連れがいるから歩けるのです。
今　チワワやミニチュア・ダックスのような小型犬全盛期・・獣医さんに行っても　大きいワンちゃんが通ります！と言われるのです。散歩中も　デカイ犬！大きな柴犬！と必ず言われるのですが、その存在感は比較になりません。イージス艦とタグボート位の差でしょうか・・この凛とした日本犬独特の凛々しさがたまらなく好きなのです。
このワンコを飼うまで忠犬ハチ公が秋田犬とは知りませんでした。逆に上野の西郷さんが連れている犬が秋田犬と思っていました。実は薩摩犬という・・
大きいが為に先入観から怖い犬と思われてしまうのは寂しいことです。それは小さい時から身体が大きくいらぬ誤解をされてきた自分に重なるからです。こんなに無駄吠えもせず、主人に従順な秋田犬が頭数が激減しているのも哀しい限り・・地元秋田ですら飼う方の高齢化と住宅事情で少なくなっているそうです。

仮面１２の続きを話しましょう　実家に戻った際にこの秋田犬を残してきました。実家の父に了承を得ていなかったからです。昔　犬を飼った事が有るので大丈夫だと・・認識が甘かった！犬を家の中で飼うなんて・・獣と一緒に住めない！拒否されてしまいました。
強行突破を試みましたが、敷地に入れたら保険所に連絡するから！
玄関先で二人と１匹が立ち尽くしてしまいました。
実家に戻って約１ヶ月・・夜、一人でいる寂しさが身に沁みました
４０年以上こんな生活だったはずなのに、この孤独感と疎外感は何だろう・・
別に華やかな会話が無くても、傍に誰かがいてくれる・・頼れる人がいる・・知ってしまうと知らなかった頃に戻れない・・そんな想いが起こってきました。
私にはパートナーとなる人が必要なのだと認識させられた時期でした。彼も同じ想いだったようです。
彼から前妻と財産分与の件で初めて話した・・と連絡がありました。離婚に向かって動きだしたわけです。前妻から自宅の売却と折半が条件提示され、彼がそれを了承する事になりました。
離婚なんて紙切れ１枚の事と思っていましたが、パワーを必要とする作業です。戸籍謄本の取り寄せから離婚届の提出まで、全て私がやりました。当事者はサインしただけ・・何で他人夫婦のこんな事を私がやるのだろう・・これも人生勉強だよ！もう一人の私が囁きました　こんな経験出来ないよ！婚姻届を出した事の無い人が、離婚届なんて普通出せないよ！
私達は思考が似ている・・食べ物　趣味　喜怒哀楽の争点が似ているのです。そして性の一致・・ではないかと
現在　腰痛の為休業中ですが、良い仕事をします。同居初期の頃はほぼ毎日・・現在は毎晩お触りのみです。耳掃除　爪きりは私がやります。これは私の趣味ですから！
自宅の買い手も決まり、売却の確定が出た１１月の中旬　彼の離婚が成立しました。役所から正式に通知が来て確認が取れた時・・
婚姻届をとって来て！
これがプロポーズだったのでしょうか・・２週間後、彼の短い独身生活にピリオドがうたれました。