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民話:機織り石(はたおりいし) ①

2016年04月27日 06:57

民話:機織り石(はたおりいし) ①

むかし、西塩子村(今の常陸大宮市西塩子)の、一軒の農家に美しい娘がいました。気立てもやさしく、働き者だったので、村の若者たちの間で大変評判になっていました。若者の中には、昼となく夜となく娘の家に遊びに来る者もあったので、両親は面白くありません。
「これでは仕事もできない。何かうまい工夫はないか。」と思案をめぐらしていました。
「村の若者たちが近づかないように、家の中で機織りをさせよう。」
両親は娘を家の中に閉じ込めてしまったのです。娘は閉めきった部屋の中で、ただ一人で機を織ることになりました。
村の若者たちがまたやってきました。しかし、娘の姿は見当たりません。
「今日は娘がいないぞ」
そう言って、若者たちは帰っていきました。邪魔になる若者たちが来ないので、両親は喜びました。誰もこないので、せっせと働くことができたからです。
こうして何日か過ぎると、とうとう若者たちに娘のいることが分かってしまいました。家の中から「カチャン、カチャン」と機を織る音が聞こえたのです。
「娘は家の中で機織りをしている。」このうわさは、たちまち若者たちの間に広まってしまいました。それからというもの、若者たちは家の中まで入ってきたのです。両親がいるとコソコソと帰っていくのですが、いないと部屋の中まで入り込み、いつまでたっても帰りません。
両親は、また心配になりました。「どうにも困ったもんだ。」毎日、両親はこのことだけを話し合っていました。

このウラログへのコメント

  • ひのじ 2016年04月27日 07:38

    前後編ですか?

    この時代だとどういう遊びしてたんでしょう?
    ここだとウラ的な事を考えてしまいます。

  • たか 2016年04月27日 12:54

    なんか、可哀想な話の気が…

  • Toshi64 2016年04月27日 23:47

    続きが気になります。

  • ふくさと 2016年04月28日 08:23

    前段読み忘れてました。(笑)
    が、自己中的な両親にやはりムカムカ。
    娘を働き手としか見てないところにムカムカ。

    それで、石倉欲しがったのですね。

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