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太鼓

2014年08月02日 00:27

太鼓

さるお屋敷の若様お嫁さんをおもらいになりました。ところがこの若様というのが堅いお人で、いまだ童貞でございまして...さて、初めてのお床入りということになりますが、いったいどうしたらどうなるのか、皆目見当もつかない。そこで、爺にこっそりときいてみた。爺
では、若、こういたしましょう。この爺めが次の間に控えまして、太鼓にて合図をいたしましょう。若太鼓にて、ふむ。で、いかがいたすのじゃ?爺
さよう。まず、若が姫様の上に、お乗り遊ばしませ若 予が、上に乗るのじゃな爺 御意! しかる後、若のお道具を姫様の秘め所におあてがいなさいませ若
うむ、予の抜き身を姫の秘め所にな爺 御意!
そのとき、拙者が太鼓をひとつ叩きまする。その一番を合図に、まず若はお道具を秘め所に、ズズイ、とお進めください若
なんと、ズズイと...差し込むのじゃな爺 御意! しかる後、拙者が二番太鼓を打ちますれば、こんどは中ほどまでお抜きくだされ若
中ほどか。全部抜くのではないのだな。ふむ。一番で入れ、二番で中ほどまで抜くのじゃな。ふむふむ...爺
三番でまた入れ、四番で抜く。つまり太鼓の拍子の通りになさいませ若 うむ!
心得た。大儀であるぞどーん...どーん...どーん...爺は忠義の心をバチに込めまして、ゆっくりと一番、また一番、おごそかに太鼓を打ち続ける。すると、襖が三寸ほど開きまして若
爺...爺 はっ!若 もう少し早打ちにいたせと、姫が申しておる...

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