【ツンデレハート】バイブの経験はある？

ないよ。


気がつけばクリスマスが押し迫っていた。
誕生日が12月にあると不利だというが、ツンデレちゃんには好機と感じた。
彼の誕生日には結局何も渡してなかった。それを挽回するべきチャンスが近づいてきたのだ。

「で、何か欲しいものあるのかしら？」

実直なのがツンデレちゃんだった。通常ためらいがちなプレゼントリサーチを本人にしてしまった。

え？特にないよ。

意外な反応だった。
賢明な読者は気づいたかもしれない。

ずずずーん！
超巨大アドルフさんぬいぐるみが彼の自室を占拠していたのだ。
アイドルちゃんからのプレゼントだ。
とてもかさばる。

「お察しするわ」
というわけだから、物とかのプレゼントは別にいいよ。
「でも、やっぱり記念に残るような事をしたいわねっ」
うーん。強いてあげれば。
「ん？」
ツンデレちゃんが欲しい、かな。

ぽっぽー！！
「ななななななななな……何を言うのよっ！それを今言う？はっはは恥ずかしいじゃないっ、ばか～！」
真っ赤になってかけ去るのだった。


ちゃんちゃん。


「兄ちゃんが悪いっす」
やっぱり。