田中さん　浮気志願-破

浮気した御主人へのあてつけに

浮気をしに来た田中さん

煽ってるのか止めようとしてるのか

いまひとつ　真意の読めない主人の前で

なにひとつ纏わない姿で立ってる田中さん

普通だったらここで止めるとかするんだろうけど

ちょっとこの先の展開に興味がわいちゃって

黙って見ているわたし


それにしても　うすうす感じてたけど

田中さんもスタイルいいなあ・・・

美弥さんも井口さんも結構なもんだし

つくりものでも迫水さんもだし

まあ　渡辺さんはちょっとぽちゃ気味だけど

『ふむ　これではフェアじゃないな』

(はい？)

『わたしも脱ぎましょう』

わたし的には予想出来た展開だけど

田中さん的にはびっくりみたい

なんかたじろいでる

あ、田中さんの視線が主人のにいってる

そうか　浮気なんて微塵も考えてなかった田中さん

ひさびさに御主人以外のを見たわけだ

『気になります？』

(い、いえ、そんなことは　　)

『まあ　標準サイズですから特に気にするもんじゃないです』

(そ、そうですね　　)

平静を装ってるけど

明らかに動揺してるな・・・

『では　はじめましょうか』

(えっ、そんないきなり)

『お互い同意で裸で向き合ってるんですからいきなりじゃないでしょ』

(そ、そうね　じゃあ　さっさと　　　あっ)

田中さんの肩に主人の手が触れる

指先で肩から首筋に

そして唇に触れてなぞる

指は頬に移りそしてあごから首筋へ

そして指先の去った唇にキス

これは主人のおきまりのパターンだ

昔　お茶会で主人のえっちの話をしたから

田中さんも体をなぞる指先の意味を知ってるはず

足ががくがくと震えている

初めての浮気だものね

いくつになっても初めてってのは怖いもんだし・・・

(あ、あう　　)

形のいい胸に主人の手が触れる・・・

主人に寄りかかるように座り込む

座り込むというより

崩れ落ちるが正解かな

幸か不幸か・・・

座り込んだ田中さんの目の前に

主人のが・・・

主人を見上げる田中さん

『どうぞ　思うままに』

(カメラ　　)

『新しい田中さんの生まれる瞬間ですから』

(新しい　　わたし？)

『そう　それを握って』

(握って　　？)

言われるままに主人のを手にする

『口に含んだら』

(口に含んだら？)

『もう　戻れない』

(戻れない　　　　)

田中さんの動きが止まる

多分　すごい葛藤があるんだと思う

ここからでもわかるのは

田中さん・・・

濡れてる・・・

体はもう準備が出来てる

ただ気持ちがついてきてない・・・

見ててせつないよ

主人を見上げる顔がゆがんでる

涙いっぱいためて・・・

『あなたには無理ですね』

(えっ？)

『いくつにも分岐するけど

世の中には浮気が出来る人と出来ない人がいて

そういう人が本来の性質を捻じ曲げて浮気をするってのは

その人の崩壊以外何者でもない』

(そんなことないです　　)

『あなたを支配してるのは浮気をしなきゃいけないって

間違った責任感と意地だから』

田中さん　黙り込んじゃった

『まあ　落としどころは必要だと思うが』

(落としどころ？)

『そう　旦那以外の男に体をさらして

キスされ触れられ旦那のじゃないものを手にして

それだけで十分と納得出来ません？』

(言われたらそうだけど　だけどこのままじゃ　　)

『振り上げたこぶしの行き場がないと？』

うなづく田中さん

『旦那以外の人に体を許す　そこまでしないと気がすまない？』

再び　うなづく田中さん

なんか　子供みたいな状態だ

って・・・

なんでわたしを見る・・・

『旦那以外に抱かれれば納得出来るわけね？』

三度　うなづく田中さん

う・・・

主人が嫌な笑いを浮かべてる

『それじゃ　仕方ない　抱かれてしまいましょう』

そう言いながら　田中さんに目隠すをする

(えっ　なに？)

『自分の体を他人が蹂躙するの正視出来ます？』

(きついかも　　)

『抵抗せず最後まで耐えられます？』

(それもきついかも　　)

『そういうことで拘束させていただきました』

(なんでそうなるの？)

『浮気相手の趣味です』

(そ、そんなあ)

目隠しされ拘束された田中さんを後に

主人が近づいてくる

『じゃ　あとは任せた』

「へっ・・・？」

『旦那以外の人が男じゃなきゃいけない理由はないでしょ』

「そういう問題じゃない気が・・・」

『うん　そのあたりは君次第』

「意味が・・・」

『気持ちよくさせて細かいとこはあやふやに』

「あう・・・」

『頑張ってね』



なんか根本的な解決になってない気がする・・・

けど・・・

無防備に体をさらしてる田中さん

うん　ちょっと　どきどき・・・

田中さんに手を合わせる



　　　　　　　　　　 ・・・いただきます