●女の子たち（51）

私の疑問は・・・何故、アルコールに強い筈の自分が、大した量も飲んで無いのに多量イッキ飲みした様な状態になったのか・・・と言うことです。たった数杯のウィスキーでダウンするためには、特別な条件が必要だとしか思えないわけです。・・・・たとえば、薬物を混入されたとか・・・・しかし、天使YTがそんなことを・・まさかなぁ・・・YT、結構ナイスバディーだよな・・・こいつ、初めて？・・・明日の会議どうしよう・・・ぼんやりと天井を眺めながら取り留めも無い思考がだらだらと流れて行きます。




『先生・・・私、嬉しい・・』
『・・ああ、そう・・せめてもの救いかな・・』
『先生・・・イヤですか・・』
『・・いや・・とかじゃ無いけど・・まぁ、困ってる』
『私は・・幸せ・・』




私の胸にまとわり付いて来るYTは、可愛くもあり、面倒でもあります。私は、自分の学生と深い仲になってしまった、半ば先生失格的な思いと、目の前の・・この清楚で愛らしく天使のような外見と・・・sexy bodyを兼ね備えた女の子を男としてどうして行くのか・・複雑な気持ちだと言うことです。




『YTさ、まさか、初めてじゃ無いよね？』
『・・・初めてなんです』
『・・・・』
『先生、大丈夫です。悩まないで下さい。』
『？？？？』
『私、以前から初めての人は、先生って決めてましたから・・』
『いつから・・』
『入学式』
『何故、俺なの？』
『・・分りません、直感です。・・先生と私は結ばれる・・』
『そんな・・それ、思い込みだよ』
『・・多分・・でも、やっと4年目にして願いが叶った・・』




こいつ・・・中身は天使より悪霊に近いなぁ・・・だとすると・・・barで何か仕掛けた可能性もあるか？




『YTさ、俺がお酒強いの・・知ってるよな』
『はい・・先生が潰れたの・・見たことないです』
『・・・おかしくない？』
『・・・・・・』
『・・一服盛った？・・』
『・・・はい・・・ウィスキーに・・・』




YTは居酒屋の時から、ビールや焼酎にエーテルを混入、barでもウィスキーにエーテルを数回に分けて混入したことを告白しました。99.9％のアルコールをウィスキーに混入したわけですから・・飲み物のアルコール濃度はアブサン並み・・・しかも、エーテルは無味無臭・・・また、薬物と言ってもアルコールなので複雑な反応はしないわけです。・・・ただ、酔っ払いを作るだけ・・・





『お前・・凄いなぁ・・・よく、そんな作戦考えついたな』
『・・・昔、先生が教えてくれたんです・・』
『え・・俺？』
『はい・・コンパで飲んでる時・・・』





YTが言うには・・・先生をお酒で潰すのはどうすればいいですか？・・・と言う質問に、私が真面目に考えて立てた作戦が、エーテルの混入だったらしいのです。・・・俺？・・・でもYT・・普通、実行する？こいつ、天然なのか？悪意は無いかも知れないけど・・・ほんとに悪霊？





さて、YTの闇の性格が徐々に見えて来ます。困った展開の連続・・・続きは次回！！