- 名前
- nomiya8
- 性別
- ♂
- 年齢
- 80歳
- 住所
- 埼玉
- 自己紹介
- 気持も若い積りだし、身体もそうだと思ってましたが先日忘年会でボーリングをした時、運動...
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今何処(いずこ)-AB編-3/3B
2007年11月24日 17:26
そのホテルは九龍サイドでは一等地にあり、私も前回と今回、アパートが決まる間一週間程度ですが滞在したことがあった。
1階の一角がホテルとしてのフロントとロビーだが、大半はバーが占領しているが私は一度も利用した事は無かった。
バー全体はとても広く三方向の壁側は全体を取り囲むように立ち飲みのカウンターになっていて、中央部には十数席程のテーブルがゆったりと間隔をとって置かれてあった。カウンターでは既に2,30人程が雑談しながら占領していて、
一方テーブル席は6割がた空いていた。
私が到着したのは5分程前で、一通り見回したが彼女の姿は無かった。
彼女が見つけ易いようにロビーに接した入り口に近いセーブルに着いた。
直ぐにウエイターが来て、私はウィスキーをダブルでロックを注文した。
ウエイターがロックをテーブルに置いて去ると直ぐに彼女が現れた。
彼女は黒系が良く似合うし好んで着ていて、その日も黒のタイトに黒のセーターだった。
私が先を彼女を認め立ち上がると直ぐに彼女は気が付き近付いて来た。
久し振りに見にする彼女の可愛い笑顔に数ヶ月のギャップが直ぐに消し飛んでしまった。
私の横の席の椅子を引き彼女を座らせた。
ウエイターが来た
「何にする」
「貴方のそれは何?」
「ウィスキーロックだよ」
「それで良いわ」
在社中雑談で彼女にボーイフレンドが居る事は聞いていた。
彼がどの様な人かは聞かなかったし彼女からそれ以降話も無かった。
それも私から「ボーイフレンドは居るのか」との問いに「居る」と答えただけでそれ以上は話さなかったし楽しそうな顔も見せなかった。
「元気そうだね」
「ええ、貴方の方は如何、私の後は誰がしているの」
「変わりないよ。S(マネージャー)さんは誰か雇えばと言った が、ビジネスの方も人手が余っている様なのでD嬢で良いよ と言って、Dがしているよ」
「そお、上手くいっている?」
「いや」と言って今まであった苦労話をした。
彼女も会社の事が多少気になる様子で、彼女から聞かれた事と交え一通り話し終え、他愛ない雑談が始まった。
私の一寸したジョークに楽しそうに可愛い笑顔を絶やさなかった。
私はその可愛い笑顔、彼女自体が可愛いく次第に愛しさを覚えてくるのを禁じえなかった。
彼女の肩に手を掛け、引き寄せ彼女の唇に軽く重ねた。
初めて交わしたとは思えない様な自然な形で彼女の柔らかな唇が私を迎え入れた。
私は気持ちが更に高揚し、強く彼女の唇を、そして舌で彼女の口の中を弄った。
ふと周囲が気になった。
店内は明るく何処からでも見える配置だった。
私は彼女の唇に預けたまま周囲を見渡した。
チラッと見ている視線も感じたが大方は自分たちの話で我々の事はさして気にしいてる様子もなかった。
彼女はここに来て何本目かのタバコに火を点けた。
彼女がなんぷくめかにタバコの煙を吸い込んだ時、さっと私の唇を彼女に重ね彼女が吸い込んだ煙を私の口に吸い込み、少ししてからその煙を吐き出すと彼女は驚きと同時にキャッキャッと愉快そうに笑い出した。
彼女との時間はあっという間に過ぎていった。
一寸時計に目をやると9時少し前になっていた。
不思議に全く空腹感はなかったが
「何処かで食事でもしていく」
「ううん、いらない」
「じゃ余り遅くなるとお父さんが心配するから帰ろうか」
「そうね」
二人はホテルを後にして傍のスターフェリーに向かった。
私は九龍サイドだが彼女は香港サイドでフェリーで対岸に渡る。
彼女がフェリーに乗り、ポートから離れると直ぐ傍のバスターミナルからバスに乗り帰宅した。
気のせいか何時になく心地よく揺れるバスの座席で先程までの事を思い返していた。
続く
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