ふと踏み込んだﾀﾚﾝﾄｽｸｰﾙの世界…

ｵｰﾃﾞｨｼｮﾝで､見た変なおばちゃん｡入れ歯が壊れたとかで､前歯無しで｡自己紹介も台詞も､空気が抜けてふにゃへにゃ､もにゃむにゃ｡何言ってるか分からない｡でも､元石原ﾌﾟﾛだと言う｡石原ﾌﾟﾛ!なんで､石原ﾌﾟﾛがこの芸能界の底の底､こんなｵｰﾃﾞｨｼｮﾝを受けてるんだ!?しかも､現実には､石原ﾌﾟﾛでは掃除のｵﾊﾞｻﾝでも採りそうもないその風体｡だけど､審査員とﾌﾆｬﾑﾆｬ話している内容には嘘はなさそう｡ﾍｪｰｯ､芸能界って落ちぶれるとここまでみじめに…って､帰り道､はっきり言って受かりそう､このﾚﾍﾞﾙでだめだったら､本当人生終わりって｡でも､受かったとしてもこんなんで先に夢なんてあるのかな?多少でも…案の定､受かって｡取り敢えず､事務所会長と2次面接｡行ってみるか｡会長は自分より一世代上の元有名男性ﾓﾃﾞﾙ､顔にも記憶がある｡素人はこう言うのに弱い｡知ってるし!なんかちょっと､ひょっとって｡会長､この仕事､急なｽｹｼﾞｭｰﾙも多いし､ｻﾗﾘｰﾏﾝには難しい｡だから､中高年男性は自営業者が多くて｡君がもしやる気があるなら､ｻﾗﾘｰﾏﾝらしくて貴重だし､仕事はあるよ｡で､初期費用は､12万…円…｡って､聞いてないよ!!