食い意地について

持ちものがかわいくないと生きていけない。

こんばんは。玉こんにゃくです。

食べるのが好きなせいか、
YouTubeやインスタで「What Ieat in a day」とか「一日の食事」を見るのが好きだ。
まったく知らない人、絶対に会うことのない人がその日何を食べているかを、時間も空間も超えて私という人間が見る。それはもはやロマンなのではないだろうか。食べることにもロマンは詰まっている。

閑話休題。

人がものを食べるのを毎夜見ている。自分とはまったく違うものを食べているという点で興味深いのが「モデルが食べるもの」。
痩せているのが仕事の一部である彼女たちの食事は、私にとって奇異である。
「朝ごはんは焼き芋でぇす」とか「サーモンは美肌効果があるからよく食べます」とか「フルーツを乗せたオートミールでーす」とか「おやつはりんごとアーモンド」とかとかとか。

私から余計なお世話を重々承知の上で言わせてもらえば、足りないし、おいしそうにも見えない。
スタイルよくい続けなければならない彼女たちと、好きなだけ食べて太って後悔、の繰り返しの私とを比べるのは貝殻で海を干すようなものだが、量は少なくないといけなくても、せめてもう少しおいしいものを食べようとは思わないのだろうか。
米粉のなんちゃらも、大きな丼に入った蕎麦も、ちっちゃな果物もいまいちおいしくなさそうなのよね。もちろん見栄えが悪くても味がいいパターンもあるだろうが。

そして何より、食べている本人があまりうれしそうに見えないのが不思議。
痩せていなければならないことを選択した彼女たち(なぜか男性モデルはこういった動画を出さない)は、きっと一生お腹いっぱい食べることはないだろう。そのことが不満なのだろうか。
さらに、もっと不思議なのがそういった不幸そうなモデルが「ハイファッション」という言葉でくくられていることだ。
お腹いっぱい食べることをせずに元気に見えないことがイコールアンニュイという雰囲気を獲得し、売れていく世界なのだろうか。ずいぶん前に痩せすぎモデルはショーに出さないという流れにならなかったか？

私はモデル業界を糾弾したいわけでも、痩せている人にもっと食べろと言うつもりもない。ただただ不思議なのだ。もう少しおいしそうなものを食べて、画面のこちら側で見ている我々に夢を見させてほしいのだ。
私ぐらい食い意地が張っていると、見ただけの食べものでも口の中で味が再現できる。食べた気になれるのだ。しかし、モデルの彼女たちが食べるものは味が想像できない。
私がつまらないではないか。
どうか私のために、もっとおいしいものを食べてほしい。