- 名前
- ユリ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 42歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 見た目細身の天然ってよくいわれます。でもけっこうしっかりしてます。自分的に。映画と読...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
「タクシー運転手 ~約束は海を越えて~」レビュー☆
2021年01月18日 01:04
ソン・ガンホ主演他。1980年5月。韓国現代史上、最大の悲劇となった光州事件―あの日、真実を追い求めたひとりのドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手がいた。ソウルのタクシー運転手マンソプ(ソン・ガンホ)は「通行禁止時間までに光州に行ったら大金を支払う」という言葉につられ、ドイツ人記者ピーター(トーマス・クレッチマン)を乗せて英語も分からぬまま一路、光州を目指す。何としてでもタクシー代を受け取りたいマンソプは機転を利かせて検問を切り抜け、時間ぎりぎりで光州に入る。“危険だからソウルに戻ろう”というマンソプの言葉に耳を貸さず、ピーターは大学生のジェシクとファン運転手の助けを借り、撮影を始める。しかし状況は徐々に悪化。マンソプは1人で留守番させている11歳の娘が気になり、ますます焦るのだが・・・。韓国動員1200万人突破の記録的大ヒット!実在の人物をモチーフに、韓国現代史に語り継がれる“あの日”に隠されたもう1つの真実が明かされる。
10/10点!!これまで学生運動やデモものにそんなに心動かされたことがなかったのですが、本作には泣かされました。日本の学生運動ものは結局何がしたいのかわからない、学生の期間が終わるとしれっと就職する中身のなさと大人たちの無関心で心が動かなくて、でも本作は、政治体制に対する抗議というよりは純粋な町の市民たちの「暴力を振るうな」という抗議で、大人たちも目の前の惨状をほっておけず助けるしかないという、人としての心根の部分に焦点を当てている作品なので、響きました。若い頃のソン・ガンホは最初はやはり「もう少し老けた方がイイ男」と思って観始めるのですが、途中、何度も表情をギアチェンジするタイミングがあり、今回もゾクゾクさせられました(^^) 一人の学生運動とは無縁の男が、人として子を持つ親として、目の前で若者が殴られ続けるのをほっておけず、何より大切な娘との未来の危険を犯してでも記者を送り届けることを選ぶ覚悟の表情から、一夜で見える景色すべてが変わってしまうほどの衝撃を受けた後の表情、命からがら娘のもとへ帰宅した時の恐怖と安堵がない混ぜになった演技が最高でした。最初は超仲が悪かったピーターと言葉は通じずとも本気で互いに感謝し心配し合う関係性に成長していく過程も泣きそうになりました。悲劇を声高に訴えるのではなく、これだけ無言を通じてすべてを語る映画は韓国では珍しいのでないかな?マンソプが偽名を使わざる得なかった状況も切ない。やはり、身の周りで起きている大きな事件に対して、知ろうとしなかったり、関係ない振りをするのは良くないな、きちんと自分の目で見て知って本質に迫れる人間であり続けたいなとあらためて思わされる作品です。2018年公開。
このデジログへのコメント
当時 私18才 あの光州事件を鮮明に覚えています
この映画は 最初 何が何だか分からなかったですが
観ているうちに どんどん引き込まれて 涙しました
とても素晴らしい 人間的なメッセージを覚えました
> まんかつさん
日本でも大きく報道されたのですか?当時のニュースで彼らがなぜ戦っているのか理解できましたか?韓国はエモーショナルな部分に焦点をあてて描いてくれるので、伝わりやすいですよね。
今の香港ほどに大きく報道されていました
しかし、戦後生まれの若い世代の私達には
その想いや苦しみは理解できなかったです
ですが、戦前生まれの人たちは皆、斉しく
「昔の日本にそっくり」と言っていました
コメントを書く