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「牝猫たち」レビュー☆

2017年01月19日 22:59

「牝猫たち」レビュー☆

井端珠里主演他。夜の街を彷徨う3人の女性。「私たちだって、生きなくちゃいけないんだ。強く。」ワーキングプア(働く貧困層)、シングルマザー不妊症と様々な悩みを抱えつつ、風俗嬢として働く3人の女性彼女たちは、同僚であるもののお互いのことを源氏名で呼び合い、本名も、働く理由も知らない。男たちに呼び出され、体を重ね、朝を迎える。「お金も欲しいけど、私たち、本当は、愛がほしい」それぞれ悩みを抱えながら、颯爽と逞しく生きる女たちと、それを取り巻く男たちの物語。1971年から17年間、10分に1回の濡れ場を売りに約1100本を製作、神代辰巳監督や滝田洋二郎監督、白川和子、美保純らを輩出した<日活ロマンポルノ>が28年ぶりに復活した〈日活ロマンポルノリブートプロジェクト〉第2弾!!

7/10点!!主演の井端珠里が女性の危うさとしなやかさ、逞しさを場面ごとに混ぜたり強めたりしながら、見事に雅子いう女性を体現していました。この子は化けたら凄いかもと思わせるだけのアンニュイな存在感でした。メインキャスト郭智博、TEAM NACSの音尾琢真と顔の知れた俳優陣を使っているので、安定感があって観やすいです。「性」は「生」という漢字から成り立っているので、性を描く=生き様を描くことで、それを白石監督がエロ過ぎず生々しく、現代社会を切り取るように描いています。また池袋舞台というのが、片隅で彼女たちが実在しているかのようで良いです◎ワーキングプアな雅子(井端珠里)、不妊症で夫に浮気をされて傷付いた里枝(美知枝)、シングルマザーで人生後悔感満載の結依(真上さつき)を取り巻くのは、お金はあるけど引きこもりニートでネットを見て世界を知った気になっている若者郭智博)、犯罪とリアルの境目を知らないイマドキの痛い若者、妻に先立たれ追い詰められた孤独な老人(吉澤健)と、現代社会の問題を凝縮させたような登場人物の配置は、日曜の昼にやってるドキュメンタリー番組2本分くらいの濃さで、でもきちんと物語として成立しているのが不思議でした。最初に金銭関係で結ばれてしまうと、お金を挟まないと人との関係を築けなくなるんですね。小さい頃から核家族でご近所付き合いもない弊害が、絶食系とかこういうところで若者を苦しめているのかぁと、一番響きました。世代ではないので、日活ロマンポルノは初めて観ましたが、10分に1回濡れ場は全然多いと感じなくて(「海を感じる時」とかの方がよっぽどエロさに引っ張られます。)、バランス良かったです(*^^*) 本作を観て、主演3人の胸が小さいとか思ったそこの男性!あれが普通でB~Dくらいはありますから!(爆)あと緊縛シーン、普通に痛そうでした・・・。会社帰りとかに映画館に寄ったらやってたから観てくかくらいなテンションで観れる作品です。2017年公開。

このデジログへのコメント

  • はらぺこ 2017年01月19日 23:55

    とっても、内容が濃い映画の様ですね(^^/

  • ユリ 2017年01月20日 02:13

    > はらぺこさん
    内容はシンプルなのですが、現代社会の問題を1時間半に詰め込んだ感じです。白石監督らしいですが、女性が主役なので「凶悪」とかと比べると柔らかくてとがってないのが観やすくて良かったです。

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