- 名前
- ユリ
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- 自己紹介
- 見た目細身の天然ってよくいわれます。でもけっこうしっかりしてます。自分的に。映画と読...
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「関心領域」レビュー☆
2025年01月09日 00:57
クリスティアン・フリーデル、サンドラ・ヒュラー主演他。アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族がいた。空は青く、誰もが笑顔で、子どもたちの楽しげな声が聞こえてくる。そして、窓から見える壁の向こうでは大きな建物から黒い煙があがっている。時は1945年、アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族がいた。スクリーンに映し出されるのは、どこにでもある穏やかな日常。しかし、壁ひとつ隔てたアウシュビッツ収容所の存在が、音、建物からあがる煙、家族の交わすなにげない会話や視線、そして気配から着実に伝わってくる。その時、観客が感じるのは恐怖か、不安か、それとも無関心か?本年度最大の衝撃作にして、最大の問題作が今春、あなたに問いかける。第96回アカデミー賞2部門受賞、第76回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。
9/10点!!リアリティ・ショーのようなカメラワークで淡々とルドルフ・ヘス一家の日常を追っていく。恐怖のリアリティ・ショー。やだもうエンドロールの音楽怖すぎるから!!あれで劇中の音(と多分臭いもあったはず)の不気味さが全部蘇った最恐過ぎる劇伴。人は慣れる。慣れなかったものが狂人なのか、慣れてしまったものが狂人なのか?これだけ異常なことが見えてしまっていて、フィルターを掛けられるものなのか?奥さんは家の中さえ快適な自分の世界であれば、喜んでアウシュビッツに住み続けたいと言っていた。それとは逆に「人の心を持った」と言われていたルドルフ自身が、次々繰り出される残忍な作戦に心身が対応出来なくなっていった。自ら狂った世界に身を置き続けた時間は、自分に蝕まれ返ってくる。でも、一生狂人のまま過ごせてしまう人もいるだろう。ここ数年のリアルな世界の、人々の異常さへのバイアスの働き方とそれに反発する人々との対峙を見ていると、人は幾らでも狂えるということが嫌と言うほど理解った中で、この作品を観てしまった。遠い未来にある後悔はリアルを生きる私たちの救いにはならない。芸術的・文化的啓発だけは無くならないで欲しい。2024年公開。








このデジログへのコメント
これは観てみたいな。レビューありがとうございます!
劇場公開時に新宿で観たのですが、
音、色:特に空・水の色、明暗のいわゆる陰影が、印象的でした。
ホロコーストというよりも、人間そのものの本質に迫る、
という意味で。
> Hiro7100さん
空は繋がってると意識させる描き方でしたよね。劇場、途中退場する方いなかったですか?
> ロクロウさん
秀作だけど、完走がハードな作品なので、メンタル落ち着いてる時にどうぞ
途中退場はありませんでしたが、
平日の昼間の回だったので、自分以外は女性の方だった記憶があります。
昨晩NHK TVの「映像の世紀」にて、ナチス親衛隊を再認識しました
> Hiro7100さん
NHKでそんな番組がやっていたのですね。でもそういうの怖くて夢に出るので観られないです(涙)
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