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成程話:日本人が大事にしてきた教え
2016年12月13日 00:01
日本人が大事にしてきた教えの話。
“ひすいこたろう”さんの新刊より
以前、熊本の幣立神宮で正式参拝をさせてもらったときに、神主さんがこんな話をしてくれました。
「日本人が大事にしてきた叡智である『神道』には、あるものがないんです。他の宗教だったら考えられない、決定的なものがない。なんだと思いますか?」
なんだと思いますか?
「教えがない」んだそうです。
教えがない宗教なんて、他に考えられます?
でも、教えがないから相手を裁かないし、ケンカせずに相手に合わすことができるんです。
教えがないということは、教えを守らなかったときに落ちる地獄もないということ。
地獄がないから、誰かに救ってもらうべく救世主も必要ないのです。
日本人は救世主を待たなくてもひとりひとりが内なる叡智とつながっていけると考えていたのです。
教えはない。救世主もいない。そんなの宗教じゃない(笑)。
そう、宗教じゃないんです。
「神道」は宗教ではなく、日本人の「生活」だったんです。
「では、教えがないかわりに、何があったと思いますか?」
神主さんの話にはまだ続きがありました。
「美しいか、美しくないかで判断する感性があったんです」
これが答えでした。
「その行為は美しいのか?」
これが日本人の生活(神道)の本質だったわけです。
なぜジョブズは、黒いタートルネックしか着なかったのか?
ひすいこたろう著
滝本洋平著
A-Worksより
火薬で爆発させる技術が日本に伝わったとき、日本人はそれを「花火」に使った。
江戸時代、お金を借りるときの借用書に、期日までに返せなかった場合は「お笑いくだされ」と、この一言だった。
「江戸しぐさ」の一つ、「うかつあやまり」もそうです。
例えば電車に乗っていて、ちょっとしたブレーキで電車が揺れて足を踏まれたとします。
こんなとき、どうしますか?
眉間にしわを寄せて「チッ」と舌打ち?それとも、「イタっ!気を付けて下さい!」と直接言う?
江戸っ子は違ったそうです。
「そんな所に足を出しちゃってごめんよ」とか「足が長くてすみません」
つまり、踏まれたのにもかかわらず謝るのです。
薩摩(現在の鹿児島県)に伝わる「薩摩の教え 男の順序」というものがあります。
1、何かに挑戦し、成功した者
2、何かに挑戦し、失敗した者
3、自ら挑戦しなかったが、挑戦した人の手助けをした者
4、何もしなかった者
5、何もせず批判だけしている者
これは、美しさの順序といっても良いでしょう。
正しいか間違っているかで判断しようとすると、「自分は正しい、相手は間違っている」とお互いが思っているわけですから、ケンカになります。
美しいか、美しくないかを基準にしたら、そもそも言い合うことさえも粋じゃない気がします。
生き様の美しさを魅せ合うようになったらいいですね♪
このデジログへのコメント
克己さん:ありがとうございます
いい1日にしましょう
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