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『3年B組金八先生』

2015年03月09日 13:39

『3年B組金八先生』

金曜日の夜8時
だから「金八」!
シリーズ後半、何故木曜夜9時に?

写真は『ER』 SEASON 7 より

3年B組金八先生』最大の魅力は予定調和の放棄にある。

受験勉強の追い込みの最中、結託して親達に嘘をついた3Bの生徒達は深夜のディスコに繰り出す。

知らせを受けた金八は、他の先生方と手分けして深夜の町を、生徒達を探して走り回る。

ようやく生徒達をディスコで見つけた時、金八は安堵のあまり言葉を無くして、ただポロポロと涙を流す。

そして次の場面では、深夜の食堂で皆でラーメンをすすっているのだ。

それまでの青春学園ドラマであれば生徒の首根っこを押さえつけ、説教して生徒が改心、「先生ィ~!」と抱き合うのが相場

だが、『金八』では盛り上がること必至のこの感動的場面を一切切り捨てている。

第一シリーズからこれである。

そもそもこの金曜日の夜8時という時間帯、新番組には鬼門である。

日テレは常時視聴率30%を越える怪物『太陽にほえろ』を擁し、NET(現テレ朝)のプロレスも安定している。

新番組に、勝ち目はなかった。

「負け戦は、わかっている。でも、勝てずとも一矢報いようよ。好きなことやって、納得して散るべきだ」

全ては、脚本家小山内美江子の一念から始まった。

生の中学生息遣いに固執し過剰な演出を避けた。
そこに、教育実習経験者武田鉄矢キャラクターが相まって、見事に花開くことになる。

シリーズを追う毎に、時代の流れを切り取りながら厚みを増していった『金八』だが、第七シリーズで違和感を覚えた。

脚本家が複数になり、後継者育成かと思っていたが、後で小山内さんが降りたのだと知った。

方針の違いで袂を分かつ訳だが、既に病魔に冒されていた小山内さんに、シリーズ全話の執筆は無理でもあったろう。



小山内さんはカンボジアにいくつかの学校を作ってきた。そのボランティア活動は25年に及ぶ。

第二次世界大戦敗戦国となり焦土と化した日本は、世界中の国から賠償金の請求を受けていた。その時、いち早く賠償金の請求を放棄したのがカンボジアだったのである。

小山内さんは戦争を知る当事者として、その時の恩返しの意味を込めてカンボジア未来のために無償の汗を流し続けてきた。

興味のある方は

JHP 学校をつくる会

で、検索してみて下さい。

このデジログへのコメント

  • ☆saeko 2015年03月09日 16:52

    誠意ある素敵な方ですね、私も出来ることから始めてみたいですね

  • ウルトラ7 2015年03月09日 17:04

    > ☆saekoさん
    『金八』の出演者には、役を切っ掛けにボランティアをされてる方も。
    息子を死なせた父親役をされた牟田悌三さんは青少年の自殺防止の「チャイルドライン」の普及に尽力されました。

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