- 名前
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- ガツガツして欲しい貴女、他の方をお訪ねください。 まったり、ねっとりの専門店です。但...
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「涙ながす前に汗ながしてみな」
2018年07月13日 09:39
ふと思い出す漫画の
台詞
『春爛漫』
漫画家本宮ひろ志の
自伝的な短編漫画
子供の頃、勉強できないヤンチャ坊主だった本宮少年。進路にアテはない。
喧嘩こそは強かったが、世の中でそれが役に立つのはヤクザぐらい。
ご両親は熱心な学会員だが、彼は学会活動にも魅力は覚えられず、中学を卒業すると自衛隊に入ってみる。
だが自衛隊も肌に合わず、自分が何者なのか分からない悶々とした日々が続いた。
ある晩、屋台で安酒を煽りながら、持って行き場のない不安と不満に歯軋りをしていると、屋台の親爺、本宮少年の独り言に声をかけた。
「その『チクショウ』ってのは
誰に対してだい?
自分にかい?
…涙ながす前に汗ながしてみな。
きっといいことがあるぜ」
ろくに目も合わさずに接客する、ぶっきらぼうな屋台親爺の一言。
だがそれは、本宮少年の心に火をつけるのには充分だった。
作品は、工事現場で掘削しながら屋台の親爺の一言を反芻する本宮少年の顔に寄り、次のコマでは台詞だけで彼が漫画家になったことを示唆して終わる。
作品自体は読み切りの短編だが、私はこれをたまたま雑誌掲載時に読んでいた。
私は16歳でアニメーターになり、17歳で一人暮しを始めて、18歳で社長の使い込みによるアニメスタジオの倒産の憂き目に合っていた。
私が独りで生きてゆくことを選ぶ切っ掛けも、私が中学時代の父の会社の倒産だった。
自分の努力以外の出来事で運命が変わる連鎖に、くる日も来る日も酒浸りの日々を送っていた19歳の頃の私が偶然目にしたのが、この『春爛漫』という作品だった。
これに、衝撃を受けた訳ではない。
読んで即、酒を止めた訳でもない。
だが、心の奥には刺さっていた。
この後、酒を止めて前向きになる、その切っ掛けの一つであることは間違いない。
このデジログへのコメント
苦労なさったんですね。
ほんと、自分の努力だけではどうにもならないこと、あります。
でもこういう胸に残る一言、美奈にもあるなー。
たまに頑張れないけど、頑張って生きていくよ。
美奈も一人でね。
> ☆mina☆さん
人それぞれ背負うものは違うけどその中でもがいてもがいてもがきまくって、ナンボです ハイ (^o^)/~~
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