おしとやか

昨日の大雪の日の話じゃなくて、その前の２月４日の雪の日の事。

この日は　私は午後５時に歯医者に行く予約があった。

夕方、外に出てみると、一番　雪が多く降ってる時間で、
傘をさしてても、
風に　あおられた雪が、大量に　体に　こびりついてきた。

家から歯医者さんまでは　歩いて１０分以内。
辿り着くには　大通りを横切らないといけない。

大通りを横断するには、４０メートルぐらい余計に歩いて
「押しボタン式の信号がある横断歩道」を渡るのが安全だ。

信号の所に行かずに急いで横断することも可能だが、
私は　少し歩いて少し待って、押しボタン信号の所で大通りを渡るようにしている。

信号の所で待ってると、
あとから　若い女性が来て　同じように信号待ちをした。

ジロジロ見ることはできないが、
ミリタリー風のコート　に　細いジーンズ　という
あまり色気の無い格好だった。　（これは　雪の日なので　しょうがない）

ジロジロ見ることはできないので、
大通りを渡って　歯科医院に行ったのだが、
その女性も歯医者に来たようで、
私と同じように　歯科医院の玄関前に来た。

私は　傘をバッサバッサやって　雪を落として
手先をぬらしながらも傘をちゃんと閉めて　傘立てに入れる、という動作を
かなり時間をかけてやったが、
その女性も　同じぐらいに入念に　傘を片付けていた。

服をバッサバッサやって　服に付いてる雪を落としてから、
私は　歯医者さんの中に入った。

その女性も　きっと同じくらい　バッサバッサやって　雪を落としてきた　と思う。

が、受付を済ませた　その女性は
まだ衣服に雪が付いてることに気付いて、
わざわざ　玄関の外に出て　雪を落としてきたみたいだ。

すごく　おしとやかな女性だと思った。

私を上回るほど　おしとやか　だった。


♪今日の写真は　本文とは全く関係ありません
　写真は　東京お台場のヴィーナス・フォートの中の　「メガウェブ　ヒストリーガレージ」で撮ったものです