- 名前
- たかふみ25
- 性別
- ♂
- 年齢
- 39歳
- 住所
- 山形
- 自己紹介
- 基本的にメル友募集ですがご近所ならば逢いたいぜ。 クリエイター気取りのバカです。 ラ...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
【良い子の諸君】最終回-04、ところで
2013年03月07日 16:24
「ところで、有希さん卒業したら、どこに行くんだろ」
小春が琴に尋ねた。
「さっさかと進学先を決めて、わたしに「頑張れ頑張れ」言ってたわ~。推して考えるに私立大学じゃないかしら~」
「……ということはこの街じゃないんだね。逢えなくなるなぁ」
推して考えて小春は言った。この街がある県に私立大学はない。あるにはあっても工業高校に毛が生えたようなもんだから、有希の行きそうな方向性ではない。
「それだけ知れば充分ですっ」
と茜。
有希が街を去るか否か。それだけが気がかりだったのだ。
「わたしは~?」
合格発表がまだなので進路不明な琴が自分を指差す。
「心配ないよっ!」
「そうですわ。どのみちこの街に居てくれるですから」
「そうじゃなくて!」
「へ?麻衣子先輩みたいに街を去る心配の話じゃなくて?」
千歳がずれてるわけではない。話の流れではそうなるだろう。しかし「落ちても大丈夫」なんて議論は受験生当事者には失礼だと思う。
「まるでわたしが落ちるみたいな言い方ね~」
「琴さん。せっかくの着物が涙で台無しですっ」
「茜ちゃあん~」
「……ん。ただいま」
有希が戻ってきた。
「お帰りよ~。どこほっつき歩いてたの?」
「ん。……墓参り」
「冗談キツいわね~」
あらあら、と笑う琴。多分学園校舎に別れを告げる例え言葉なのだろう、と。
「……琴から聞いたか。……わたしはこの春でアディオス!」
「聞きましたわ。寂しくなるですわ」
「……進学先が悪い」
有希も皆と離れるのは不服そうだ。
「でも新たな街で、新しい出会いもあるですっ!」
「……いい男、居るといいな」
「ぴよぴよ!」
アドルフが出てきて胸をはる。
「……お前じゃない」
チョップを食らわす。めり込むアドルフ。
「ぴよ~」
「なんだかな~」
「じゃ、お別れパーティーしよっ!」
小春が提案した。
「あらあら、いつぞやのリベンジかしら?」
「うん。松並先生は呼ばない方向で」
「ひどいよ~。私、もう悪の女幹部じゃないよ~」
どこからか松並先生が現れた。
「でも有希さんが主賓のパーティーだし」
「演劇部顧問よ~。関係なくない!」
「火事しなきゃ別にいいよっ」
あはははと笑う一同だった。
続く!
このデジログへのコメント
別れは寂しいよね。。盛大にパーティーしてあげてネ☆^^v
合格しますように。。☆
> ☆あゅたん☆さん
わっしょいわっしょい!
時代なんで普通に合格したとさ。
さて、有希さんは何処へ進学したのかしら
コメントを書く