デジカフェはJavaScriptを使用しています。

JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。

悪役

2011年07月23日 19:17

役者の一流二流は、オレは、悪役ができるかどうかだと思っている。

ヒトはたいてい99%善人だ、役者もほとんど善人だ。善人が悪役、悪人になることはほとんどむつかしい。なぜならアタマでしか分からないからだ。

そして悪人とは結果の問題だ。人殺しや盗人はそれをやる前には善人だからだ。私たちの周りには悪人はいるかもしれないが、結果でしか分からない。

そういう悪人をリアルに演じることは不可能に近い。そういう悪人を演じれる役者は、二人いた。緒形拳ビートたけし、だ。

スターは別だ、スターは残念ながら悪人を演じられない。なぜなら、スターの対極に悪人があるからだ。人々は悪人を見に来るのでない。

石原裕次郎加山雄三、彼らは悪役になれない。役者としては一流でない。裕次郎個性が、加山雄三個性がスターだから演技はいらない。普通にそのまま演じればいいだけだ、それで映画になる。人々は彼らの演技を見に来るのでない、顔を見に来るのだ。スターとはそういうものだ。

ところが悪役はそうはいかない。演じなければ悪が出ない。悪役の顔を見に来るのでない。そして悪とは人殺しでない、ヒトをどこまで脅せるかだ。殺しちゃ何にもならない。脅すことが悪の醍醐味だ。

原田芳雄石橋蓮司松田優作は、この悪役の悪を理解しているから悪役に近づこうとした。

悪役の悪を意識することで、原田芳雄演技に凄みが出ている。松田優作は悪役に近づこうとすることで殻を破ぶっている。石橋蓮司も真似事していればいつか近づけるのではないか、できるのではないか、と思っている。彼らには、役者の凄みがある。

役者にとって、リアルとは悪役に他ならない。

このデジログへのコメント

まだコメントがありません。最初のコメントを書いてみませんか?

コメントを書く

同じ趣味の友達を探そう♪

  • 新規会員登録(無料)

プロフィール

ぱすかる

  • メールを送信する

ぱすかるさんの最近のデジログ

<2011年07月>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31