- 名前
- ぱすかる
- 性別
- ♂
- 年齢
- 73歳
- 住所
- 福島
- 自己紹介
- 中身は40代。 気が弱く臆病だが、ココロは獰猛。
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悪役
2011年07月23日 19:17
役者の一流二流は、オレは、悪役ができるかどうかだと思っている。
ヒトはたいてい99%善人だ、役者もほとんど善人だ。善人が悪役、悪人になることはほとんどむつかしい。なぜならアタマでしか分からないからだ。
そして悪人とは結果の問題だ。人殺しや盗人はそれをやる前には善人だからだ。私たちの周りには悪人はいるかもしれないが、結果でしか分からない。
そういう悪人をリアルに演じることは不可能に近い。そういう悪人を演じれる役者は、二人いた。緒形拳、ビートたけし、だ。
スターは別だ、スターは残念ながら悪人を演じられない。なぜなら、スターの対極に悪人があるからだ。人々は悪人を見に来るのでない。
石原裕次郎、加山雄三、彼らは悪役になれない。役者としては一流でない。裕次郎の個性が、加山雄三の個性がスターだから演技はいらない。普通にそのまま演じればいいだけだ、それで映画になる。人々は彼らの演技を見に来るのでない、顔を見に来るのだ。スターとはそういうものだ。
ところが悪役はそうはいかない。演じなければ悪が出ない。悪役の顔を見に来るのでない。そして悪とは人殺しでない、ヒトをどこまで脅せるかだ。殺しちゃ何にもならない。脅すことが悪の醍醐味だ。
原田芳雄と石橋蓮司、松田優作は、この悪役の悪を理解しているから悪役に近づこうとした。
悪役の悪を意識することで、原田芳雄の演技に凄みが出ている。松田優作は悪役に近づこうとすることで殻を破ぶっている。石橋蓮司も真似事していればいつか近づけるのではないか、できるのではないか、と思っている。彼らには、役者の凄みがある。
役者にとって、リアルとは悪役に他ならない。
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