原田芳雄

昔、40年前くらいか、ハタチくらいの時だ。日曜日に映画を見に行った。エロ映画かポルノ映画を探してた。看板に題名が、八月の濡れた砂、とあったのでてっきりエロ映画だと期待して入った。

エロ映画どころか、まったくシリアスな映画だった。内容はまったく覚えていない。そのとき原田芳雄だけがいやに野性的な印象だけが残った。その時初めて名前を知った。村野武則もいたようだが。忘れた。

龍馬暗殺をみた。白黒で龍馬が一室に閉じこもっている役回りだが。そこに暗殺者の松田優作と中岡慎太郎役の石橋蓮司が絡んでくる。見ていてこの3人はスゲ-仲がいい、と直感的に分かった。何しろ松田優作は原田芳雄に心酔しているからしょうがない。

おもしろいと思ったのは、祭りの準備、という映画だ。これもほとんど忘れたが、駅で原田芳雄が江藤淳のキンタマをめいっぱいギュッと握るところがある。こういうやりとりは原田芳雄にすごく似合っていて惹かれる。原田芳雄は不良っぽい役がすごく似合うのだ。まじめな江藤淳のキンタマを握るときにココロを感じる。

原田芳雄は若いときの印象しかない。野性味あふれた風貌が、最高だ。