本当に正念場です。

＜ヤクルト＞ＣＳ進出かけ阪神と直接対決、初戦制す
2009年9月28日（月） 21時27分　毎日新聞

　○ヤクルト７－１阪神●（２８日）

　ヤクルトが６連勝で、４位・阪神とのゲーム差を１．５に広げた。六回、ユウイチの中越え二塁打で２点先制。「粘ることができた」という先発の高木は七回途中１失点でプロ初勝利から３連勝。阪神は七回、代打・桧山の適時打で１点を返すが、継投策にかわされて今季７０敗目。

　▽ヤクルト・高田監督　終わってみれば７－１だけど、（大量得点は）七回だからね。それまで高木が淡々と抑えてくれたのが大きい。

　▽阪神・真弓監督　（相手先発の高木は）あそこまでカーブが多いとは思わなくて。ちょっと戸惑ったかな。

　◇「救世主」高木、またまた快投

　クライマックスシリーズ（ＣＳ）進出を懸け３位を争うヤクルト、阪神の直接対決初戦で、ヤクルトの４年目右腕・高木が快投を見せた。直球は１４０キロ台と速くはないが、落差の大きいカーブが面白いように決まり、阪神打線は凡打の山。高木は「いっぱいいっぱいです」と控えめだが、今月１６日のプロ初勝利後、３連勝した２６歳への期待は高まるばかりだ。

　両チーム無得点の四回、１死満塁のピンチを招いた。「こっちが点を取るまでは点をやるわけにはいかない」。打席には投手の安藤。２－０と追い込むと得意のカーブで引っ掛けさせて三ゴロを打たせ、続く平野もカーブで三飛に打ち取った。

　８月１５日に１軍昇格。今月１０日の先発で好投しローテーション入りを果たした。これまでの２勝も、９連敗と４連敗とを止めた価値ある勝利。そんなチームの「救世主」を荒木投手コーチは冗談まじりに「高木先生」と呼ぶ。

　２９日も阪神に勝てば、ヤクルトにＣＳマジック６が点灯する。「一番大事な直接対決の頭で、高木がいい投球をしてくれたね」と高田監督。一時は沈みかけたチームが６連勝と勢いを取り戻し、不死鳥のごとくよみがえったツバメが、終盤戦をヒートアップさせている。【芳賀竜也】

　◇トラ中継ぎ陣炎上

　 ○…阪神・真弓監督は「あそこで一つ抑えておけば……」と七回の５失点を悔やんだ。１点差に迫ったその裏。２番手に筒井を送り出すが、１死から連続四球と２盗塁で一、三塁に。ここであわててアッチソンを投入するも、吉本の右前打でまず１点。さらには守備の乱れで傷口は広がり、続く青木に２点適時打。さらに江草に切り替えるも、鬼崎に２点適時打される始末。中継ぎ陣の炎上と守備の乱れで、阪神の反撃ムードは消え去った。

　◇通算２００盗塁＝プロ野球６９人目

　ヤクルトの福地寿樹（３３）が、２８日の阪神戦（神宮）の七回に二盗し達成。初盗塁は広島時代の９９年９月２３日の中日戦の二盗。