原点

ーー夢を 見た。

久々の大入り
和食器の数は百を容易に超える。

その洗いを一人でやる。

久々の仕事

スピードは確実に落ちていた

それでも半分いかないものの
大きめの煮皿なんかの方は何とか済んだ

残すは小皿や小鉢　箸の小さなものだけのとこまで落ち着いた所で

板長から声がかかった。

「・・・・・・どうだったんだ。」

いつも板長の言葉は主語がない。

東京に戻ってどうだったのか。と問われた

情けない。

負けて此処に戻ってきたんだ

「働きまくって・・・去年秋口から不調で働けなくなって・・・」

友達も勤務中は上司だ。
その友達に睨まれながら
張りつめた空気の中で情けない自己報告をしている時に目覚めた。

実際　声に出していて

その自分の声で。


怖い顔で怒鳴るこの人達が

心配してとのことを

何よりこのホテルを辞めて東京に戻る時の約束を

自分との約束や目的を


思い出させる

リアル過ぎる夢


此処が今の私の原点だ。

私の第二の家で家族だ　と

再認させる夢



このホテルが一番辛かったじゃないか。
それを二年続けた社員は


友達が呼んだ人の中では私一人だったのだ。


それが誇りだった。

どんなに泣いても
気落ちしても
ついてきてくれる

だから

ー「俺も社長も板長だってみんなその辺は認めてるんだ！自信持て！」ー

そんな場所だから辞める時

此処に戻ってくる時は絶対
自分に自信を持って　笑顔で

楽しくやってる
頑張ってる　と断言出きるように
それが一番の土産にして、
客として来るんだと決めていたんだ。

それが今尚も
向こうで働いてるみんなが望むものだから。


「お前の母ちゃんと目一杯喧嘩してくんだぞ＾＾！

てめぇの認識は間違ってる！

俺はこうだ！ってな。」




何も言えずにつぶした自分の進路

自分の生き方

私は母のレールに従ったりしない！

寧ろ自分の道を行くんだ！って

決めたから。



支援無しで
自立　自活　仕事も出来て
進路やり直せるようになったら・・・

ここに戻ってくるから。

気持ちの上で鍛え上げてくれた
心の上で成長させてくれた

友達の家族

同時に私を受け入れてくれた家族

血縁を超えた

第二の家


（ああ・・・そうだ。あの場所に相応しい自分をつくる為に戻ってきたんだ）

自分への嘘をやめる為に。


（帰る場所があったんだ・・・）

実の親以上の人が待ってるあの場所に
情けない自分で戻るもんか。



それでも現状が情けなさ過ぎて
悔しくて　泣けてきた。

「何してんだ・・・」

自分。


夢だけど
また　あの人達に一喝いれれられた。

（何を恐れる？）

弱い自分を払拭したくてここにいる。
だったら出来る。

ー（動け！）ー

まだ見ぬ結果を恐れて踏み出すこともせずにいるのが一番弱くて情けない事だと
痛いほど学んだのに・・・！

ー「出来ないなんて決めつけるな！自分の限界を決めつける方が一番情けないんだ。」ー

そう教わって
ずっと言葉にしてる今

人に言いながら
自分に言い聞かせてるんだと

本当の意味で気付く。

泣きながら　強くなった。

今の私は
前より絶対出来るんだ。



痛いほど　怖くなるほど
打ちのめされてきづいたんじゃないか。


何もせず　おびえてどうする。
甘えて　逃げてまた自分に嘘つくのか？

絶対に嫌！


人一倍強い負けん気が吼える。

（出来るさ　私なら！）

決めろ　覚悟

弱気や不安に負けんじゃねぇ！


進める。　前へ！

自分と戦え！




今　人にしていることは
その人達への恩返しでもあるんだ。

だからこそ
先陣きって進め

実証するんだ　この身で。


私は　負けない
私自身に負けたくない

「その気持ちがあれば平気だよ。」

薬を渡した担当さんに告げられる。


やる事は決まった

あとは動けばいい。


ー今という現状に甘んじるなー

それが私の第一歩。

進め。

何もしないで過ぎる時間が勿体ない
一生かけても自分の望みの全てを叶えたりなんか出来ない　なら、

一つでも多く実現させろ。

離縁が何だ。
親に負けたからなんだ。

生き方で親に社会に勝てばいい。

馬鹿にするヤツ全員に
生き方で絶対負けんな！

道を踏み外しても
十分幸せだと断言出来る生き方をすればいいんだ。

その教えを

経験を無駄にするな。







運命でさえ逆らって生きてやる。






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