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水に浮かぶ花

2009年12月03日 22:00

 どこまでも冷たくて どこまでも暗い。

ー 人のいない「空間」
 「家族」という人がいない。 -

 「家族」が 「親」が私を必要としない場所。

「家」としての機能を失った「檻」。 少なくとも私はそう感じていた。


 「家事から暫く離れたい。」
受験の本番を間近に迫った頃。私は母に申し出た。

 母が 仕事で忙しいのも、妹が看護師資格受験を間近に
誰一人 家のことが出来ないのを承知で。

もう、此方も余裕がない。本番まであと数ヶ月となった頃。

 それは即答で返ってきた。

 ー 「ダメだ。」と。

 この時、本当に、この両親に進学の話はしない。と 決めた。
絶対に。 この人達に 自分の進路を支援してくれと、

助けを乞う事をやめた。

 以来。その「家」を「親」を 「家」として、「親」として、見ることを本気でやめた。

 その年の春。

私はバイト夜勤を口実に「家出」した。

 「戻ってくるのか?」
そう訪ねる父を、泣きたい気持ちを押し殺して

 「知らない。この家の大蔵省は帰ってくるな。と言ってるから。
 消えた所で問題ないでしょ。
 例え死んでも、連絡いかないようにするから安心して。
 じゃあね。」

この家の、金銭の全てを管理すると同時に、出費となる場所を厳しく取り締まる母。
 大黒柱たる父ではなく、家での事は一切が母の受け持ちで通称「大蔵省

一家を支える収入源は両親共に持ち合わせていたが、使う際には必ず母の了承を得ていた。

 「父」ではなく。

その、大蔵省が出さない。というのは不要な投資 無駄な出費という
母特有の判断のもと、決定が下され、

 その時点で、頭を下げても無駄なのだ。

 一年姿を眩ませて、最低限必要なモノや、私物を引き取りに戻った頃。
 「今なら落ち着いたから。少し甘えても問題ないよ。」と、意見を一変させた。

 それでも、私はそれまでの間に培った経験から、
「その言葉はアテにならない。」と判断した。

 母の言葉にはいつも裏があって、お金が関わる所は特に、「金を出すから・・・」の条件付きだ。

 もう、そんな果ての無い契約じみた口約束はお断りだった。

 「甘えろ。だなんて、
 何年経って言ってるの?甘え方も知らないのに出来るわけ無いじゃん。」

 家族・・・というには企業めいていた。実績こそ全て。目に見える結果が全て。
それ以外は評価せず、認めず、信用しない。

 人を「伸ばし育てる」よりは、
「谷底に突き落とし、這い上がってくるのを待つ」というスタイルで、

 認めてほしくば「成果を出せ」

 そんな 「家」 そんな「母」

 もう、うんざりだった。


 ・・・・・・

 「あー・・・そりゃあ対立するよ。頭の作りが逆だもん。」
 「逆・・・?」

 「お母さんの方は理論重視型。対し、左手上でしょ?
 それって芸術脳。
 左脳型と右脳型じゃ考え方が真っ向から逆だから 理解できないよ。

 なるほどね。それで親に甘えた記憶に乏しいのか。
 本来小さな頃に甘えたりして愛情を得るのに、それに覚えが無いから。

 結果 愛情に飢えてる・・・って事か。」

 手を組むよう促してきたIT関係に勤める四十間近の男性はなんだか一人納得したように言った。

 「手の組み方なんかで解るモンなの?」

 「僕両方組めるよ。両脳型なんだ。あまりいないみたいだけど。
 クセってあるでしょ?
 アレって結構脳に左右されてたりする事が多いんだよ。」

 普通にジュースを口にする姿といい、顔立ちや背丈からして
歳よりはるかに幼く見える姿からは四十間近には見えないのだが。

 「無意識の・・・
 なんか心理状態にも左右されるっていうの本で読んだけどな?」

 「その心っていうのが、頭にある。って考え方だね。」
 「ああ・・・それなら。」
 心が脳髄。って捉え方なら、確かに。それが前提なら互い話している事に相違はない。

 「勉強中の占星術的に取れば星座一つで見ても全くのタイプ別になるかな。
 私は柔軟宮の思考派対し、乙女座は不動宮の感覚派。

 守護星(ルーラー)が同じでも行動はや捉え方は全く相容れないね。
 守護星をどう作用させるかも違うし。

 双子座水星は四方八方情報を集めるアンテナとして働くけど、
 乙女座水星は事務みたいに一点集中するからね。目前の責務をこなす・・・的な。」

 ・・・「愛情飢餓感」というのが、やり取りの裏で引っかかっていた。
親の愛情を理解できずに育った両親から得たのは、かつて自分たちが嘆いたのと同じ「感情」

 それこそ、環境や経緯は違っても・・・だ。

虐待と同じで、したくない!と意識していたものを知らず、自分たちが子供に植え付けてしまった。・・・と。
なんとも皮肉なもんである。・・・・・・なんて、

ちびまる子のナレーション調に自分の思考に自己完結ピリオド)をうつ。


ー 家出の後に仕事探しがてら拾ってくれた人との話。

 ・・・ならば、何処で「それ」を得て、「実感」出来るのだろうか?

それが、出来ない事が今一番の「障害」だった。

ー どこで、心安らげる? どこで甘える?
愛情って? そもそも自分はそれを実感出来るの? ー

 「兄貴彼氏に・・・」
 「断る!当分恋愛なんてしないっ!
 どちらにしたって続かない。そんなの最初からしなければ・・・っ」

 果たせない 果たされない「約束」は「虚言」
「嘘」と同じだと 教わった。

 「好きだ・・・」
 「・・・・・・。」
 きっと、そんな風に愛を囁く言葉すら いつかの夢に消えるでしょう?
別れはいつも 静かに。何も言わずに訪れる。

 頼みもしないのに。

 - 沈黙も静寂も、
間近に迫った終焉は いつだって「死」を幻想イメージ)させる。 ー

 そんなの 嫌い。

 お呼びでない。

突き刺すように鋭く 細く。 それでも 深く。
氷のように冷たい軌跡。

日に日に化膿し、痛む傷ばかりを増やすなら。

 もう ぬくもりも 優しさも 要らない。


 「じゃあ またね。」
 「・・・・・・。」

 約束は しない。
きっと、相容れない。理解できない。所詮他人同士の馴れ合い
どんな「愛の言葉」も 「告白」も そんな甘い囁き程アテにならない。

 戯れ言。


 本当は泣きたい。 けれど、泣けない。
傷つきたくなくて、一番欲しいモノを遠ざける。

痛くて 辛くて・・・・・・

これ以上 そんな傷を増やしたくない。痛みに押しつぶされそうだから。

- 「脆弱な心。」守る為に意地を張り付けた「貌」
差し伸べられたその手を振り払う。 向けられた優しさに牙を剥く。

与えられた優しさに ぬくもりに爪を立てる。そんな貌を剥ぎ取って、震えて平気な場所を探す。-

  「この胸の内には不安と恐怖しかないの。」 -

だから、傷つける為に振り上げた手を傷つくより先に掴んでねじ伏せる誰かをずっと待っている。

 締め上げてでも離さないと誓って。

※最近。帰宅(家)がトラウマなのか、職に就けても別の仕事したがってます;加えて、対人(恋愛?)恐怖症・・・
精神状態最悪だぁvこのまま仕事依存症にでもなっちゃえv(あはw)

久々のアップがストレスネタです。

水→情感を指すのでここでは色恋事に溺れない。→寧ろそれを楽しめない。反発って事で(浮遊→浮く)
花→結構女性性の象徴みたいに使われてる気が・・・;

イメージ的には「睡蓮」→男沈めて自分(水の精だから)沈まないってネタから。


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