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映画の途中で。

2008年09月10日 01:06

今日は風がもう秋でした。
日中、日射しは強かったですが、日陰に入ると吹いてくる風はどこか秋の風でした。

近くのコンビニエンスストアまで、ネットオークションで売れた品物を送りに行った帰りに、この日射しは逃すまいと思い、坂を下って県営団地のよく行く公園まで行きました。

鞄に詰めていたカメラを取り出して、だれも遊んでいない草ぼうぼうの公園コンクリートの動物たちとブランコを撮りました。
砂場には一面すっかり雑草が生い茂り、砂場の原形もわかりませんでした。

雑草そのものにもレンズを向けました。

それは子ども時代の、記憶のなかの光景です。

バス停のベンチで腰掛けながら来るバスを待つ老婆。
赤いバイクに跨がる郵便配達夫。
さっと道を横切って行った猫。

いつもの昼間の郊外で見かける光景です。

女子高生ひとりが坂を下りて来ました。
少しふっくらとした顔をしたその子は髪をしきりに気にしながら坂を下りて来る。
なんとなく気になってそちらを見ると、彼女と目が遭ってしまい、慌てて目を逸らしました。

自分が高校生の頃…、あのころは俺は何をしていたんだろう?
すべてが漠然としてて、とくべつ好きなものも無かったし、好きな女の子も居なかった。変な先輩後輩の年功序列の古臭いシキタリが生き残っていたお陰で、ボールをなかなか蹴らせてくれなかったサッカー部をとっとと辞めて、音楽に夢中になっていったのは、たしかその頃だったか。だれに教わるわけでもなく、黙々とドラムを叩いていました。
ギターベースキーボードヴォーカルには何故か関心なく、友人に言われてすぐにドラムを始めました。あの時ベースには多少惹かれたけれど、コードを覚えたり、弦の抑え方を覚えることが面倒で、即ドラムに決めました。ドラムなら棒で叩けば鳴るから…という単純すぎる面倒臭がり屋の理由からです。

ドラムは叩いたら実際に鳴りました。
が、そこからがたいへんだったことは言う迄もありません…。

かれこれあの頃から何年が経つんだ?

ゾっとしながら家路につきました。

もう蝉はさすがに啼いてません。



......

帰宅して途中だった映画を観ていました。
河瀬直美『もがりの森』(漢字変換出来ず…)


......

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