趣味は読書、寿命

今日(正確には昨日)残業をして、駅からの帰り道。
歩きながらふと、母のことを思い出した。
命日でも、何でもないのだが。
母は、僕が25歳の時、59歳の誕生日に亡くなった。
だから、誕生日と命日が一緒である。
父は47歳で亡くなっていて、僕はとっくに父の年齢を越えた。
僕は先月、58歳になったばかり。
年相応に体にも、所々ガタが来ていて、月に一度は病院通いもしているが、このままだと、59歳では死にそうもない。
一寸先は闇なので、何が起こるかは分からないが、まだ大丈夫そうである。
両親や親戚から、幼い頃何度も僕の赤ん坊だった頃のことを聞かされた。
7ヶ月の未熟児で、当時でも小さい1700gしか体重がなく、ひと月くらいは保育器で育てられたという。
ただ、婦人科の先生は「心臓の音がしっかりしているから大丈夫だろう」と言ったという。
同じ頃に3000g以上で生まれた男の子がいて、母がそのお母さんに子供のことを尋ねたら、「なくなった」という返事だったという。
自殺するならともかく、寿命というものはやはりあって、自分の意思だけではどうにもならないものである。
生まれるのも死ぬのも自分では決められないし、決めてはいけないものだろう。