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狂気

2014年05月12日 07:24

映画|ROOM-H6|H6: Diary of a Serial Killer

娼婦監禁レイプ拷問の末に殺害するシリアルキラー猟奇行為を描いたスペインホラー映画フェルナンド・アカソ。監督マーティンガリード・バロン。2005年。暴力嫉妬男が恋人口論の末に相手を殺して逮捕される。刑務所から出てきたら、弁護士に「あなたは縁戚の遺産を相続したんですよ」といわれ、古い建物をホイと手に入れる。そこはホテルというか、アパートというか、弁護士は「"whorehouse" ですよ」といっていたので、昔の赤線売春宿みたいなものだろうか。かなりボロいが、なにせタダである。こりゃまたラッキーと思ったら、美女巨乳ナースと出会って、スピード結婚。ふたりは幸せそうである。奥さんは彼の前科を承知で結婚した。彼女は両親との貧乏暮らしに飽き飽きしていたところだったので、この男が自分を救ってくれたと信じているのである。男はこの幸運を神の啓示であると考える。彼は結婚生活をやりつつ、妻にナイショで変態的な猟奇殺人に耽りだす。ナース奥さん夜勤でいないあいだに、売春婦を連れ込んで秘密部屋に監禁監禁部屋には大きな作業テーブルがあり、テーブルの四隅には手足を拘束するための革バンドがある。窓はなく、壁はすべてビニルで覆われている。女を仰向けに縛り、何日も食事を与えない。気が向くとレイプする。水を飲ませろといわれて、自分のオシッコをブッかける。何週間も経つと、女はズタボロ死にかけ絶望ムードになる。男は命乞いをする女をチェーンソーで切り刻む。絶叫。バラバラに解体すると証拠をきれいに隠滅する。おしまい。男は一仕事終えたことに満足し、次の犠牲者を物色し始める。男はかつて実在したフランスシリアルキラーアンリ・ランドリュー(Henri Landru)に憧れている。アンリ・ランドリューにならって彼も日記を書いており、監禁陵辱拷問を経て殺人に至るまでの過程をポラロイド写真つきで事細かに記録している。なぜ日記を書くかというと、彼は自分の行為を後世に残す価値あるものと信じているからである。日記の言質から察するに、男は自分の行為が汚れた娼婦たちを救う手だてなのだと考えているようだが、ま、要するに狂っているのである。男が耽溺する数々の猟奇プレイの合間に、彼の昼間の生活も描かれる。彼は料理が得意で、疲れた妻に手料理をふるまう。ときどき犠牲者の肉を食わせたりする。妻との生活は平凡かつ幸せそうだが、口論になることもある。男が監禁部屋として使っている6号室に関して妻は明らかに不審感を抱いており、彼女は夫に何度も尋ねるのだが、彼は「あの部屋のカギはない。開かずの間なんだよ」としらばっくれている。妻はなんかへんだと思いつつ、深く追求しない。妻のこの行動がへんだと思う人がいるかもしれないが、こういうことじゃないですかね。この奥さんは「とにかく貧乏はいやです。安定した暮らしが望みです」という性分の女なので、それを追求したら自分の生活も狂ってしまうという点を本能的に察したからではないかなと。男は優しい夫/猟奇殺人者の二重生活を楽しんでいたが、やがてそれは破綻する。ひとつのミスがきっかけとなり、彼はまたもや警察にとっつかまり、奥さんにも愛想を尽かされるが、最後にtwistがあり、男は逃げのびる。H6: Diary of a Serial Killertrailer

感想

男の変態性/猟奇性/キチガイ性というのがよく表現されていたと思いました。狂人というのは脳内で構築した自分ルールに固執したがるものですが、彼もそうでした。本人の中では「おれはこれをやらねばならぬ」的に完結しているわけで、そこには矛盾やら躊躇などはまったくない。その点がじつにおそろしいというか。男は恋人口論の末に殺したくらいだから、その性格は短気かつ暴力的なんだけど、妻に対して暴力を振るうシーンはひとつもありませんでした。奥さんにナイショで猟奇プレイをやってるから、変態欲望が満たされているから、心に余裕があったということかな。警察官に「わたしは犯罪を犯したけど、いまは生まれ変わったんですヨ」なんて台詞をしゃべってましたが、本気でそう思ってたのかもしれない。奥さんってのが、これまた、妙に生々しいキャラなのですね。職場医者浮気するわ、自分の母親が死んでも「わたしゃどうでもいいわ」なんていったりして善人とはいえないんだけど、犯罪的というほど悪女でもない。その見ためは巨乳お色気ナース。こういう女はいかにもいそうだなという生々しさがありました。そこらへんはおもしろかったのですが、ゴアゴアがぜんぜんパワー不足でした。血飛沫は盛大に出るけど、スプラッターな特殊効果はゼロ。レイプシーンは下着着用のまま。この調子だといまどきのホラーを見馴れているひとには拍子抜けですね。とはいえ、不快度はかなり高いですが。男が人生の師匠として尊敬したフランスシリアルキラー、Henri Landruですが、Wikipediaにまとめがありました↓

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