朝、マリリンモンロー

朝に現場を少しだけ手伝ってほしいというので
会社でお茶を入れている途中に、駆り出されました


私の役目といったら、写真を撮るときに
黒板を持って境界杭の横に立つだけ


天気もいいし、住宅街と駅前の数か所なので
楽だからいいや、なんて軽い気持ちでお出かけ


ですが、事件は現場で起きるものです



事件が起きたのは、駅前に近いラーメン屋さんの横での出来事


写真を撮る境界があるのは、お店のすぐ横


カメラを構える係長の前で、黒板に境界のナンバーを書き
構えて待機していると
足元の金網の下から、何かが回りはじめた音



何だろうな？と思った次の瞬間






「ﾌﾞﾌｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵ」
と、けたたましい音とともに、金網の下から吹き付ける強風




下からのﾜｲﾙﾄﾞすぎる風に
私のスカートもﾌｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵ




ですが、プロ意識の強い私




私「かかりちょお～～～早く撮ってぇ～～～～」


係長「わ、わかった」



撮り終えるとすぐにスカートを押さえ、金網から脱出
と同時に
「ｺﾞﾝｯ」と鈍い音



スカートを押さえながら、音のする方角を見てみると
横のブロック塀に車が刺さってました


大変だ人助けしなきゃと係長と車に近寄り
運転手さんに話しかけたり、警察を呼んだり
目撃者ということもあり現場待機な私たち



しばらくして到着した警察の人に
お巡りさん「なんで信号もない、こんな場所で事故を起こしちゃったんだろう？
携帯とかいじってました？」
と聞かれても無言な運転手さん



お巡りさん「ブレーキを踏んだ形跡も、今のところ確認できないし
どうしちゃったのかな？よそ見とかしてなかったですか？」
の問いに、私をﾁﾗﾁﾗ見る運転手さん





はっは～んもしや私を見てたな？？

というより、マリリン・モンローな私を見てたな




よそ見は危ないのに、エッチな心を出したらいけません


なんとか事故対応も終わり、デジカメで撮影した境界写真を確認していたら
マリリン状態の私の写真が2枚



私「か、係長なんでこんなの撮ってるの」

係長「早く撮れって言っただろ？だから撮ったんだよ？」





違うっ

撮ってほしいのは私じゃなく、境界写真だよ





ね？事件は現場で起きるでしょ




これ、実話ですからね
ネタじゃないですからね