お着物旅行-結

「気持ちよかった・・・？」

「はい」

「井本ちゃん　えっち嫌いでしょ・・・？」

「えっ？」

「なんとなくだけどね・・・」

「初めてだ」

「ん・・・？」

「そんな風に言ってくれた人、初めてだ」

「はい・・・？」

「みんな終わったあと　えっち好きなんだねって」

ああ、わかる気はする

何気にえっちな体で

かなりの高感度で従順

よく見てなきゃわからないよね

気持ちよさに流されながら

自虐的な気持ちで自分を責めるような顔ななんて

男の人って　そういうとこ見逃す傾向あるしね

「よかったら　話　聞くよ」

「えっ？」

「井本ちゃんの抱えてるもの」

「でも、それ話したら　わたしを見る目　かわっちゃうし」

「わたしが　そんな普通な感覚な人と思う・・・？」

「えっ？」

「つるつるで乱交も普通にしちゃう淫乱だし・・・」

「そんなことないです・・・」

「監禁されてやられまくられたり　調教されたり」

「ええっ？」

「それさえ　受け入れちゃう性格だし・・・」

「やがみさんも　そういう過去があるんですか？」

「やっぱり　そっか・・・」

「えっ？」

「話してごらん　聞いてあげるから」

「はい」

井本ちゃんの過去

高校の頃　不良の先輩に憧れてて

放課後　誘われてついて行ったら

そこは　シンナーパーティー

憧れの先輩に迫られてロスト

シチエーションは如何かな？とは思うけど

これだけなら　幸せなロストだったんだろうけど

シンナーでらりってる状態で　

しかも他の人たちの目の前で・・・

さらに　そのまま　輪姦されて

自分のが何をされたか　後で理解しても後の祭り

結構　優等生だったから

他の人には言うことも出来ず

それからは　不良たちの性処理係にされて

耐えられない状況を耐えるために

井本ちゃんが出した結論は

普段の自分と性処理係の自分を分けること

正しいとは言えないけど間違ってない

わたしやちあきもそうしてることだから・・・

結構　腹くくらなきゃ出来ないこと・・・

なんとか　それでやり繰りしてた高2の夏

卒業したあこがれの先輩が来て

性処理係の証明とか言って　肩に鳥のタトゥ

高3になったとき　引継ぎの証明とかで

お尻にサソリのタトゥ

うーん　わたしの扱いも信じられない世界だけど

井本ちゃんの話も信じがたい世界だ・・・

しかもそれが儀式化されてるって・・・

今は知らないけど　井本ちゃんが卒業するまで

性処理係が　各学年に存在してて

3年生の卒業のたび　引継ぎの証明が施されるとか

それは　井本ちゃんのようにタトゥだったり

ピアスだったりと形はいろいろだとか・・・

そして卒業して　井本ちゃんは地元から逃げて

大学近くで1人暮らしを始めて

これで開放されたと思ったけど

3年間　犯され続けた体は　えっちに最適化してて

加えてタトゥ・・・

井本ちゃんの本質がどうかはおいといて

絶対　普通の子に見てはもらえないよね・・・

井本ちゃんが　どこか自虐的なのは

なんでか　わかった気がした・・・

「井本ちゃん・・・」

「はい　　」

「もう　1人で泣かなくていいからね・・・」

「えっ？」

「井本ちゃんが　ふっきれるまで　わたしがいてあげる」

「やがみさん　　」

「ただ　覚悟してね・・・」

「えっ？」

「ちあきも巻き込むから・・・」

「ちあきって？」

「あ、わたしの旦那・・・」

「ああ、あの御主人ですか？」

「うん　わたしを作った張本人・・・」

「ええ、わたしも　つるつるにされちゃうんですか？」

「あ、それは　わからないけど・・・」

「わたしも　やがみさんみたく淫乱にされちゃうんですか？」

「あう・・・淫乱って・・・」

「あ、すいません、えっとえっち大好きな体っていうか」

「あう・・・」

「いやらしすぎる体っていうか」

「フォローになってないし・・・」

「あ、すいません　でもそういう言葉しか思いつかなくって」

「とどめ刺してるし・・・」

「すいません　　」

「まあ　間違いではないし・・・」

複雑な気分だ・・・

「あの御主人かあ」

「うん・・・？」

「やさしいですものね」

あ、そっか　教室のイベントで何回か会ってるし

「何回か助けてもらってるし」

「うんうん・・・」

「キスも上手だし」

「うんうん・・・はいっ？」

「あ、やばっ」

「キスしたの・・・いつ・・・？」

「横浜のとき　　」

「あの時か・・・」

「あの時も主任に呼ばれてて」

「ああ、なるほど・・・」

「すっごい　憂鬱だったんだけど　話聞いてもらえて」

「うん・・・」

「抱きしめてくれて　耳元で　がんばれって」

「うーん　ちあきらしいというか・・・・」

「最後にすっごいキスしてくれて」

「あとで噛み付いておこう・・・」

「何かあったら　やがみさんに相談しなさいねって」

「うーん・・・」

「やがみさんに迷惑かけたくないから　がんばろうって思ったんだけど」

「うん・・・」

「結局は　やがみさんに頼っちゃうんだなって」

「頼っていいからね・・・」

「はい　お願いします」

「気分はすっきりした・・・？」

「はい」

「わたしには素直になれる・・・？」

「はい」

「じゃ　もいっかいしようか・・・？」

「はい　　って　えっ、はうぅぅぅ　　　」

それにしても・・・

キスは浮気にカウントしないけど・・・

わたしの知らないとこで　あと何人キスしてるんだろ・・・

乱れる井本ちゃんを見ながら・・・

わたしは考える・・・

この子をちあきは・・・


　　　　　　　　　　　　　　　・・・どう仕上げるんだろ？