苺の女

出会い系では割り切りはよくあるハナシだ、

割り切り希望、大人の関係、

ギャハハハ、オレは、大人のくせに、大人の関係というコトバに弱くてな。


男は女を求めて、出会い系にはいって、女をゲットしようとした。
数ある出会い系で、どれがいいのかわからないが、
ほとんど、ま、90％以上が、これが、ぼったくりだ。

まともに、女をゲットできる出会いは、ラクダが針の穴を抜けるよりむつかしい、


さんざんカネを吸い取られたあげく、やっと、評判がいいと思われる出会い系で、
女と通信できた、

条件に合えばok、

女は言ってきた、

どんな条件？

ホテル別で、苺

男は、最初、意味がわからなかった、

わからないものはウキペデアで調べる、昔は百科事典。
で、2チャンネルで1万5千円、とあった。

なるほど、

時間？

2時間、

もっと長くしろ、

じゃあ、3時間、

ok


いつ？

明日のお昼から、

じゃあ、1時から4時まで、

ok


うんで、当日、待ち合わせの場所に、

フツーの40代とおぼしき主婦がきた、別にエプロン姿ではなかったが、
一見見ればすぐわかる、小太り、派手ではないがぽっちゃり系、

ま、イイか、



デートでもするか、
もったいないなじゃない、早く楽しみましょ

男は、出会い系での初めての出会いだから、まだ、ウブだ。

女はどのくらい出会いしてるのか知らないが、積極的だ。

女は苺を当てにしてるから、邪険にもできないから、
男の要求を聞く、

公園を散歩して、街中を歩く、

女はその間、ラブホテルをチェックでアタマに入れておく。

男はメシでも食おうか、エッー、時間がもったいない、
イイじゃないか、メシぐらい、
女は食堂に男と入る、
ラーメンを食って、でる。

時間はどんどん過ぎる

も、1時間は過ぎた、あと2時間、

女は、催促するような目で見る、
しかし、男は気にもとめないでムシする。

エイガでも見ようか、
エッ～
このひと何考えてるの、映画なんか見たら、やる時間がありゃしない、

ここで女のコンピューターは少し、狂う。

大好きな苺が食い損ないかねない、

女は気が気でなくなる。

男は強引に女の手を握って、映画館に入った。

女のアタマは映画な内容どころのハナシでない、
少し、パニクってきた。
男は、久しぶりのエイガに、楽しそうだ。

たっぷり、2時間近く、すぎてから、映画館を出た。

も、3時間も近くなった、

女は、考えた、この男なら、5分で処理できるからイイか、
と考え直した。

映画館を出てから、しばらくして、男は言った。

約束の時間だ、
約束の1万5千円だ、

女はビックリ、
あの～、
まだしてない、

おまえはなにカンチガイしてるのだ、

オレはおまえの時間を買ったのだ、


女のコンピュータが狂うと、も、苺では割りきれない、


苺の女は、割り切れない女になってしまった。