- 名前
- zz987
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- 年齢
- 62歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- スーパーアーティストzz987立川在住。平日/昼間のみ営業の秘密の遊園地・・御一緒に...
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★吉原(19)
2011年06月01日 00:01
吉原噺『錦の袈裟』(にしきのけさ)
隣町の連中が吉原で緋縮緬の揃いの長襦袢で遊んで、帰り際に「隣町の連中はしみったれだから出来めぇ」と言って帰っていった。それは、ちょっと悔しい!その相談で、我々も負けない遊びがしたい・・・。
「錦の布の揃いの褌で総踊りしたらワッと驚くぜぇ」
「だめだ。1寸幾らという高価な布で、我々が先に驚いてしまう」
「実は伊勢六質屋の番頭に『錦の布が10枚あるので、何かの時は使ってください』と言われていた」
「それに決めよう」・・・で衆議一決。参加者は11人。
ところが、与太郎さんの分が無い。行かないだろうと思った与太さんに聞くと、女遊びをするのにおかみさんに聞いてみるからという。『来る時は錦の褌でなければダメだぞ。』・・と念をおされる。
家に帰っておかみさんに相談すると、あきれるやら、バカにされるやらだったが、行かせないと後でバカにされるからと、錦の褌の算段に入った。
「お寺さんに行って借りておいで」・・・と良い知恵が湧いた。
「褌にするから錦の袈裟を貸してくれでは誰も貸してはくれないから、ウソでも良いから『親戚の倅に狐が付きました。偉~い和尚さんの袈裟を掛けると治ると言います。どうか人助けだと思ってお貸し下さい』と言えば貸してくれるだろう。」・・・ と言う事で、ご住職さんに掛け合った。
古い方が御利益があるからと勧められたが、新しいきらびやかな方をどうしても借りたい。何とか、無理矢理かしてもらったが・・・これは納め物でその人の法事が明日あるので、必ず明日朝に返却する約束する。
家に帰って締めてみたが、白い丸い環が邪魔してサマにならないが・・取り去る訳にもいかずそのまま出掛けた。一同そろい、約束どおり、錦の褌のチェックをしてみると・・一番綺麗。・・そりゃそうだ!だって、袈裟だからね。
吉原では芸者幇間を揚げてどんちゃん騒ぎ、最後に尻まくりをして総踊。当然座は盛り上がり大盛況。
奥に戻って、芸妓が女将から聞くには、「あれは職人ではなく、大名の隠れ遊び」だと言う・・妙な誤解。・・・その証拠には「高価な布を下帯にするのは、普通の人では出来ない。だから大名で、特に丸い輪をぶら下げているのがお殿様で、他は家来。小用を足す時に手を使うのは不浄なので、輪に通してするのだ。その後白い房で払うのだ」と言うチン解釈。
「殿様のお相手になった”むらさき”さんは幸せ者で、玉の輿に乗れるかも知れない。他は家来だからほっときなさい!」・・と言う事で、与太さんはめちゃめちゃモテた。その代わり、仲間連中は全員振られてしまう。
朝、「大一座振られた者が起こし番」で、お起こし合ったが誰も女は来なかったという。与太さんが居ないのに気づき、部屋に訪ねるとまだ屏風を立て回して女と一緒だった。
「花魁早く起こしてくださいよ」
「無礼である。下がれ家来ども!輪無しやろうが・・・」
「輪無し・・・??」
「与太、先に帰るぞ」
「だめだよ。花魁早く起こしてよ。」
「いけません。主はどうしてもケサは返しません」
「それは大変だ。袈裟を返さないとお寺をしくじっちゃう」
・・・と言う 袈裟と今朝の落ち。
まぁ、いつの時代も、男は可愛いね。遊んでる時は少年・・いや、ガキですか。
袈裟の語源はサンスクリット語のカーシャーヤ(Kasaya)。もともと『濁った壊色』という意味です。
インドでは僧侶の服。中国・日本では、僧侶が左肩から右腋下にかけて衣の上をおおう長方形の布を意味するようになりました。
色は青・黄・赤・白・黒の5正色を避け、いくつかの布をつぎあわせて作ります。
インドの僧団では、法衣の色をこの壊色(えじき、5正色を避けた色)に定めたため、仏教者が着る服・法衣そのものを「袈裟」と言うようになりました。日本に限らず、タイやスリランカのお坊さんも、実に大きな袈裟を着けています 。
昔から袈裟の大きさと形には一定の決まりがあります。インドでは三衣(大衣・中衣・小衣)という三種類の袈裟・衣服を、仏教修行者の必需品としていました。その製法は田に見立てて、たくさんの布片を、決められた数だけ継ぎ合わせ、身体を包み込むほどの大きさの一枚の布に仕立てたものです。仏教が熱帯気候のインドから中国・日本に伝わると、寒さを防ぐために少しずつ変化し、実に様々な様式が出来ました。
■袈裟のわっか
・・・これの付いた袈裟は一般に、坐禅を生命とする宗派で、禅宗という呼びかたがされる臨済宗・黄檗宗・曹洞宗の三宗が着用するものです。他宗では 直接紐で結んでいますから、輪は有りません。
袈裟に付く象牙等の丸い輪の名前は、「掛絡(カラ、クワラ)」と言い、通常、「鐶(かん)」と言います。この鐶は上の紐と下の紐を結ぶ結び目になります。ズボンのバンドで言うバックルにあたります。蚊帳などで吊り紐に使われる輪と役割は同じで、これも鐶と呼ばれます。
しかし、現在、曹洞宗でも、鐶のない袈裟が主流になっています。だから、曹洞宗のお寺に借りに行っても輪がない方が多いので、一人モテる事は・・出来ませんね。
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