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読みきり官能劇場:~ 美歩 35歳 画家 ~
2010年12月06日 22:49
今日はこんなお話
胸元へ誘い込む
ピンポーンと呼び鈴の音がして、
美歩がインターフォンを取り上げると、
「あさって入荷予定の【新・美術館】の新刊持ってきたよ。
しかし、重たかったな」
学術書や美術書を専門にする出版社の、
企画部長を務める恋人の慶治が突然やってきた。
美歩はあわててガウンを羽織ったが、
部屋にはきつい油絵の具の匂いが充満していた。
「ごめんなさいね。ありがとう。重かったでしょ。
ちょっと待っててね。この部屋、匂うでしょ?」
今、換気するから、と言って美歩は窓を開けた。
「あら、雪?」
外はいつしか粉雪がちらついていた。
「ここへ来るまでに冷えちゃった。あたためて。電車も多分止まっちゃうだろうから、今夜、泊まってもいいかな?」
「本当、冷たい手」
美歩は、慶治の手をとってそっとガウンの胸元へ誘い込んだ。
「あったかいね。美歩のおっぱい。柔らかくて、最高の暖房だ」
慶治が美歩の耳元で囁く。
「絵、描いてたんだ?それにしても、部屋ずいぶん暑くないかい?
テレピン油の匂いがきついし良くないよ」
「……だって……」
「何を描いてたんだい?」
慌てたように隠したキャンバスの布を取ろうとする恋人に、
諦めたように美歩は笑いかけた。
「……これよ」
描いてたのは美歩自身のヌードなのだった。
「多分、私、今が一番きれいなときなのよ。だからおばさんになる前の一番きれいな自分を描いておきたくて……」
恋も仕事も充実しているこの今、36歳の誕生日を前に、
美歩は自分自身を記念に描こうと考えたのだった。
「美歩はたとえ、50歳になってもおばさんになんてならないよ。可愛くて、きれいマダムだ。この絵もとてもステキじゃないか」
言いながら悪戯な手がガウンの紐を解きにかかった。
「ヌードを描いてたから、ガウンの下は裸なんだね。
だから、暖房きつくしていたんだ。いいタイミングだ。すぐに愛し合える」
慶治は、美歩に何も言わせないうちに
恋人の足元をさらい抱き上げて、寝室へ続くドアを開けた。
「次回配本の【新・美術館】は、日本の浮世絵だ。どうする?」
「お願いするわ。全集で揃えたいの」
「浮世絵なら僕は北斎がいいな。
知ってるかな、葛飾北斎の【大蛸と海女】の絵」
「もちろん知ってるわよ。有名な油絵じゃないの。
大蛸が海女さんの下半身に絡みついて触手で触ってる絵でしょ?」
「そう。小蛸が唇に吸い付いて、大蛸が性器を探ってるなんとも淫靡で情欲をそそる、
【元祖・触手もの】の絵だ」
「詳しいのね」
「だって、僕が企画担当だからね。で、触手じゃないけど、美歩もローターは好きだよね?
可愛がってあげるから、脚を開きなさい」
有無を言わせぬ命令口調だが、
Mの資質を持つ美歩は逆らえなかった。
「痛いのは嫌よ?」
「でも恥ずかしいのは好きだろう?」
――だって……。
――あなたの視線だけで、感じるんですもの……。
――恥ずかしいの……好きだわ……好きなんだもの。
下肢に降りた恋人の悪戯な指が、美歩の花びらをめくりあげ、
ローターで中を探っていた。
「意地悪なんだから、もう」
美歩は脚をぎゅっと閉じるが、すかさず慶治の膝で両脚を、
前よりももっと大きく割り開かれてしまった。
ローターが慶治の手からこぼれたが、
慶治は美歩をきつく抱きしめて、耳元で囁く。
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羞恥と快感に疼いて…
「あの絵、完成したらどうするんだ?
何かのコンクールに出すのか、それとも…」
「嫌だわ。ヌードよ。秘蔵品として隠しておくのよ」
「もったいない」
「ね、今度、ここ、描かせてよ。俺だって少しは絵心があるし、美歩の大事な花、描いてみたいな」
「……」
「写メで撮るものいいな。待ち受けにしたいよ」
慶治はローターを拾い、スイッチを入れて、
美歩の女芯を探りながら言った。
「写真は絶対嫌よ」
「なら、絵ならいいんだ?」
「見るのがあなた限定ならね」
「もちろん、限定だよ。さぁ、もっと奥までよく見せて。
ほら、だんだん赤く充血してきた。クリトリスがぷっくり膨れて、ヘアに蜜が絡んできてるよ」
「あ、ああん……」
耳元に自分でも見たことのない、女の最奥の様子を赤裸々な言葉で囁かれて、
美歩の身体は羞恥と快感に疼いた。
「そうだ、ローターに被せるアイテムも試してみようか?」
言いながら、慶治はローターにキャップを取り付けた。
ローターだけでも、女芯を覗かれているという思いで感じてしまうのに、この上、ラブグッズに新しいアイテムが加われば――。
「あ、ああぁ!いやよ、これ、なんなの?まさか、触手もの?」
美歩は肩で息をして、ベッドにのけぞった。
「いいだろう?美歩は見られるだけで感じちゃうほど敏感だもんな。そこにこんなもの使われたら――」
「あ、あん、ああ……」
「もっと奥まで?それともローターでなく、僕の指のほうがいい?クリちゃんを舐めてあげようか?僕の触手は指と舌だけどね」
感じやすい耳元に息を吹きかけられると、美歩は早くも一度目の絶頂が近いことに慌てて身をよじったが、それは恋人の次の行為をあおる以外の何物でもなかった。
「ローターで充血した美歩の性器、 絶対に描かせてもらうからね。約束だよ」
「……」
「はい、って言いなさい」
「……はい、……いいわ。描かせてあげるわ」
半ば強引に約束を取り付けた恋人は、
嬉々として、美歩の秘花に唇を寄せた。
それからそれから!?
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