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初体験-そして再会の成り行き-2

2008年05月27日 18:01

その後直ぐに床に付いたが頭の中は先程の事が駆け巡り、これからどうすれば良いのだろうか。謝らなければならないがどう切り出せばよいのかとか、終わる事のない後悔の念が堂々巡りしていた。
同じ屋根の下で生活しているのだから顔を合わせずに済むわけではないし、明日の朝顔を合わせるのが嫌だった。
と言っても余り不自然な態度をすれば両親が不審に思うだろうし。
そんな事を考えながらも、何時しか睡魔に誘われる様に寝付いていた。

明朝目が覚めた時、一瞬は昨夜の事は頭になかったが、それもつかの間直ぐに思い出させられた。そのとたんと子から起き上がる元気も失せてしまう様だった。

少しの躊躇から覚悟を決め、着替えてから部屋を出た。
彼女は既に居間に居て普段と変わらぬ感じに見えた。私はなるべく目を合わせないようにして何時も通り挨拶し、食事して出勤した。

夕食は居間までもそうだが彼女と時間がずれていて顔を合わす事もなかった。
翌日は日曜日、朝食後両親は出掛け二人だけになってしまった。
私は自室でステレオで音楽を聴いていた。
戸が開いていて彼女は入り口に来て「Mちゃん」と声を掛けてきた。
私はドキッとして何を言われるのかと緊張してると「それ良い音楽ね、私にも聞かせて」と言ってきた。
「いいよ。もし良ければスピーカーが余っているから、それをCちゃんの部屋に置けば、ここと同じ音楽が聴けるよ」
「でも大変でしょう」
私の仕事は似たような事をしているので造作はなかった。
「ううん、簡単だから直ぐにでも出来るよ」
「じゃ、そうして」

私はその会話で彼女が怒っていないと感じホッとしたが、それだからと言って完全に拭えた訳ではなかった。それ程私にとっては重大事だったのだ。

でも居間の彼女の言葉で大分気が楽になったのは確かで、直ぐにスピーカー彼女の部屋にセットし、彼女も自室に行ってそれを聞いていた。
私は彼女と言うよりも女性好みそうな曲を選び音楽を流した。

数日後、何時もの様に音楽を流し、寝る頃になってレコード演奏は止めたが、アンプはそのままにし、セレクタースイッチを2,3度切り替えた。
そうすればスピーカーからポップノイズが出る。

暫くするとこちらに向かってくる彼女の気配を感じた。無論足音などはしてなかったが。

そして彼女の気配は私の部屋の入り口で留まり、静かに戸が開けられた。

私が目を凝らして見ていると、そこに透けたネグリジェを身に着けた彼女が立っていて「Mちゃん、今変な音がしていたけれど何なの」と言って私を見つめていた。


第3章へ続く

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