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No.53.Loneliness Christmas

2008年04月13日 21:32

いつだって どこだって 思えば 出会える そう思ってたのに
いつも厳しいのはありのままの現実で 僕はもだえる
Like arain なんて 信じないけど この火傷にしみるよ
ビリビリと 感じるよ果てしない時の流れのように

いつも優しいのは 理解してくれる仲間かな
傷つけて傷ついて それでも また傷つけて
みんな実は 傷心なんだな でも 駄目さ
クリスマスが来る 今年も一人ぼっちなんだろう
クリスマスが来る孤独に happyness

長い長い 世界の中 いつまで愛していられるのだろう
でも 君以外は もう ここまでは 愛せないよ
ここだって そこだって 考えれば 浮かべる そう考えてたのに
いつも忘れゆくのは その笑顔のすばらしさで 頭を抱える
Fell inlove とか 構わないさ この肌に 焼き付くよ
ジリジリと 見えるよ宇宙の不思議さのように

いつも覚えれるのは 辛かったもの達だけで
クリスマスが来たよ たった一人で祝う イブ
クリスマスが来たよ孤独に happness 誰にも会わないクリスマス
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DETECTIVE M 6.焼失
目覚めると零は既に起きて台所で何かしているようだった。
朦朧とした頭で上半身を持ち上げる。
「龍、おはよう。
俺の動く気配で気付いたのだろう。
「零、おはよう。
「昨日は御免。それとありがとう。」
照れ笑いとでも言おうか、そんな表情をしていた。
「気にするな。」
本当はもっと気の利いた事を言いたかったが、こんな言葉しか思い浮かばない。
「うん、本当ありがとう。」
俺は何も言えず、彼女の髪の毛を優しく撫でた。

アイロンのかけられたスーツ着替えて俺達二人は朝飯を食い始めた。
零がスーツアイロンをかけてくれたのだろう。
スーツありがとうな。」

それからの零は今まで通りの零に戻っていた。
だから俺も極力いつも通りにしていたつもりだ。
それから、何事もなく五日が過ぎた。

――――――――――――――――――

六日目事務所に戻る事を許された俺は、一人事務所のソファーで転寝をしていた。
栞は明日退院の予定だった。

誰かが階段を上ってくる音が聞こえる。
ドアの修理をしていた業者は既に修理を終えて戻ったはず。
こんな時間に誰だろう。
時計を見ると22時11分。
足音は事務所の前で止まった。
さして気にするわけでもなく俺はソファーでねっ転がっている。
数十秒の間、その影は動く素振りを見せない。

ゆっくりとドアが開け放たれた。
そこには渋い顔をしている漸が立っていた。
「漸、こんな時間にどうした?」
俺は思わず声をかけてしまった。
「あぁ、なんだ、結果報告とでも言おうか。」
やけに歯切れが悪い。その歯切れの悪さが気になった。
「とりあえず、座ったらどうだ?」
「ああ、そうさせてもらう。」
「何か飲むか?と言ってもインスタントコーヒーぐらいしかないが。」
「あぁ、いや。」
「そうか。どうしたんだそんな渋い顔をして、それに報告って何だ?」
しばし無言になっていた漸がおもむろに口を開いた。
「八谷健治が死んだ。」
「え?誰だその八谷健治という奴は?」
「栞を誘拐しようとした男だ。」
「死んだってどうゆう事だ?」
「それは・・・。」
静かに漸が語りだした。
あの日、八谷は逃げ切ったらしい。
それからの八谷の動向は全く不明。
そして昨日二件の火事があった。
一件はエコールトランスファーコーポレーションテナントとして入っていたビル。6階だての建物だったが6階が全焼。エコールトランスファーコーポレーションが入っていたのも6階だったそうだ。
全焼した6階の一角に灰色の粉が、水を含んでかたまっていたそうだ。
その灰色の粉は、おそらく人骨が灰になったものではないかとの事。

そしてもう一件は、俺が三井薊をみつけた建物の3階。
そこには、3体の女性の焼死体と思われるものがあった。
身元はまだはっきりしてないが、ここ一月で行方不明になった3名の女性の可能性が高いとの事。
どの死体強姦されたらしく性交の後が見受けられたらしい。そして乾いた精液も。

そして、地下にあった三井薊が捕らわれていた部屋には一本のビデオテーブがあった。
そこには、どこかの部屋で灰になっていく八谷の姿が記録されていたそうだ。
椅子に括り付けられ猿轡をされた八谷は時折瞬きをするぐらいで特に動く気配もなかったそうだ。
だが突然苦しみだし体の内側から炎が燃え上がっていく。
体内から発火するなんて通常考えられない。
そして灰になるまでが克明に撮影されていた。
灰になると言う事は、1000度以上の熱で1時間以上は焼かれていた事になる。
そしてその場所はエコールトランスファーコーポレーションの灰色の粉が固まっている場所であるらしい。

漸には以前に三井紫苑からの依頼以降の一連の事は話してあった。

八谷は、4人目の獲物として捕らえた三井薊を助けた俺の姿を何処かでみてしまった。
だから新たな獲物として栞を選んだんではないか。
それが漸の推理だった。確かに辻褄は合う。
しかし、八谷は、身長こそ高かったがさほど運動能力のある人間ではなかった模様だ。
それになぜ、焼死したのだろうか。
ビデオにとられているという事を考えれば八谷を殺したのはまた別の人間という事になる。

だが、八谷を殺害したという証拠になるようなものは何一つでていない。
あの異常性がなんだったのか?
乾いた精液からも麻薬の類など特殊な成分は検出されなかったそうだ。
その身すら消えてしまったのであれば真実を知る術はもうないのだろうな。
一つの事件の結末が更に謎を深くしてしまった。
三井紫苑にしても三井薊にしても事件の被害者とその血縁ではあるが、行方は杳として知れないらしい。
三井三姉妹は、十数年前に行方不明になっている三姉妹同姓同名だそうだ。
同一人物と考えるのが自然だろう。

「まぁ、少なくとも栞ちゃんがあいつに襲われる事はもうないだろうって事だな。」
ぼそりと一言行って漸は事務所を出て行った。
確かにそれだけは真実なんだろうな。
だが何もかもが闇の中、なんとも後味の悪い結末なんだ。
なんともやり切れない気持ちで俺は一人暗がりで煙草に火をつけた。
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