- 名前
- あんたれす
- 性別
- ♂
- 年齢
- 47歳
- 住所
- 北海道
- 自己紹介
- 2008年5月23日髪の毛伐採してきたので画像かえてみたw 煙草は赤マル。 ガンオタ...
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No.48.Feeling Lover
2008年04月08日 09:38
時が逆にのぼれば のぼる程 消える思い 淡い色彩のごとく
過ぎ去りし日々に 憂い 苦しみ 悲しみを忘れられず
それでも訪れる 恋という名の つのる思い
メディアの中 まきちらされた 情報を孤独に集め
あの雨の 上がった 夜空を見上げて ただそれだけで
泣き始める まるで子供のように 幼き心
咲き乱れた花も立ち昇る朝日も あの思い出の場所も
誰一人 この傷跡を 消し去る事は 癒す事は出来ない
空間を越えて 思いよ あの人の心へ
愛という幻を感じた 闇の中に ただよう そんなのは見たくない
時が進み始めれば 始める程 あふれ思う 彩りあざやかさがます
進み越えた 時に 喜び なぜか 悲しみを感じ
時には情熱的に 時には破壊的に 心に感じる愛
時間という空間はただ 先行してゆく
そんな中で 本当に出来る事は 限られていて
それでも 懸命に目標をもちつづけ 苦しみを勇気に
枯れてゆく木々も 沈み始める夕日も あの思い出の記憶も
この傷跡を この傷跡を 消し去る事も 癒す事も出来ない
時空を超えて 届けこの思い あの愛する人へ
人は全ての悲しみを知り地獄へと必ず 飛び込み
絶望に支配される それでも生まれてゆく
この中で 僕は 生きてゆく事が 出来るのだろうか
生き続ける すべをおぼえいけるだろうか
傷跡をかかえたままで
傷ついたままで
僕は時間をおそれています
彼女の答えを聞くのをさけようとしています
時がとまってくれれば そうすれば 悲しみも苦しみも知る事なく
ただ ただ 時間がすぎてゆくだけ 僕だけの時間がすぎてゆくだけ
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DETECTIVE M登場人物
三井龍人(ミツイタツヒト)
だらしない格好をしているがその方面では割と有名な探偵。ヨレヨレのスーツでやる気のない瞳をしている。元札幌中央警察署刑事一課の刑事。
秋方栞(アキカタシオリ)
三井探偵事務所の居候。とある事件で原因が三井龍人に預けられる事になる。
鬼所漸次(オニドコロゼンジ)
札幌中央警察署刑事一課の現職刑事。三井龍人とは高校時代からの付き合い。
藤井零菜(フジイレイナ)
喫茶&バー白い雪の女性オーナー。三井龍人、鬼所漸次とは高校時代からの付き合い。
吉本秋菜(ヨシモトアキナ)
喫茶&バー白い雪ウェイトレス。いつも明るく前向きな大学生。
三井義彦(ミツイヨシヒコ)
三井龍人の従兄弟。三井龍人曰く腕っ節と料理の腕前が異常な高校生。
三剣薊(ミツルギアザミ)
三剣三姉妹の長女。
三剣紫苑(ミツルギシオン)
三剣三姉妹の次女。
三剣嫁菜(ミツルギヨメナ)
三剣三姉妹の三女。
八谷健治(ハチヤケンジ)
狂気の瞳の男。
魔渡海恩(マワタリカイウン)
三井龍人と秋方榮一の師匠。
秋方榮一(アキカタエイイチ)
三井龍人よりも先に学んでいた兄弟子。現在行方不明。
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DETECTIVE M 1.少女
関西国際空港が開港してから、2週間程した1994年9月17日土曜日。
俺はいつも通り事務所で眠りこけていた。
実際にはまどろんでいたと言った方が的確ではあるが。
関西国際空港が開港といっても札幌に住んでいる俺には関係ない事等と思いながら夢の中にまどろみそうになっていた。
プルルルル・プルルルル・プルルルル・プルルルル。
俺の昼寝は電話の音が目覚ましになった。
どれぐらいなっていたのかはわからないが余りにもしつこいので億劫だと思いながらも受話器をとった。
俺の名前は三井龍人。ここ三井探偵事務所の探偵。
「はい。三井探偵事務所。」
「あ・・あの・・・・」
女の声だった。
俺の声がよっぽど不機嫌だったのか、電話をかけてきた相手はそこで言葉が詰まってしまったようだ。
心の中でやれやれと思う。
何に対してたんだろうかよくわからないが。
「仕事の依頼でしょうか?」
このままで話が進まないだろうと思い俺から問いかけてみた。
「あ・・は・はい。」
「わかりました。詳しいお話は事務所でお伺いします。」
「あ、はい。15時に伺いますがよろしいでしょうか?」
「はい、住所はわかりますか?」
「はい、住所はわかります。」
「わかりました。お待ちしております。」
『ガチャン』
俺は乱雑に受話器を戻すと誰かがドアを開けて入ってきた。
「おはようございます。やっと起きたんですね。」
「あぁ、おはよう。」
「お仕事の電話だったんですね。私がこんな事言うのもなんですけど、電話口の対応も大事だと思いますよ。」
と少しあきれた顔をしている。
「あぁ、わかってるさ。」
彼女は秋方栞、先輩に頼まれて預かっている。
居候の身で何もしないのは悪いと言って、いつからだったか?俺も忘れたが掃除や食事などを一手に引き受けてくれている。
俺としても大助かりなわけではあるのだけども。
どんな事情なのかは知らないし、興味もないから何も聞いていない。
「ご飯食べますよね?」
時計を見ると13時32分。まだ時間はあるし腹も減ったな。
「あぁ、お願いするよ。いつもありがとうな。」
俺と栞は事務所から居間に移動した、栞はそのまま台所にいってしまったので、俺は赤マルに火を付けてぼーっと窓の外を眺めていた。
札幌の街並は今日も寒そうだななんて取りとめも無い事をかんがえてるうちに、居間のテーブルの上に、白飯と味噌汁、青椒肉絲、白菜キムチが並べられていた。
お茶を二人分もってきた栞。
「龍人さん、出来ましたよ。いただきまーす。」
「いただきます。」
こうして俺の朝とも昼ともいえない食事は始まった。
――――――――――――――――――
『目の前にいるヨレヨレのスーツを着たこの男が、探しのスペシャリスト、【DETECTIVE M】だとは俄かには信じられない。』
それが私の第一印象だった。
でも一瞬ほんの一瞬だけど、その瞳の奥にある本性を見た気がした。
私の直感通りであれば、彼はただの平凡な男ではなさそうだ。
「始めまして、私がお電話を差し上げた三剣紫苑です。」
「あぁ、どうも、三井龍人です。」
俺は事務所で煙草を吹かしていた。目の前には16歳か17歳ぐらいの女性が一人。
栞は自室に戻ってきっと読書にでもふけっているのだろう。
「三剣とは珍しい苗字ですね。」
「はい、よく言われます。あのさっそくなのですが依頼のお話をしてもよろしいでしょうか?」
「あぁ、はい、わかりました。」
「実は姉を探して欲しいのです。私の姉は三剣薊といいます。」
と言って一枚の写真を俺は渡された。
写真に写っているのは、目の前にいる紫苑となのった女性と瓜二つ。
「双子なんでしょうか?」
「いいえ、三つ子で妹もいます。名前は嫁菜といいます。」
「ほぅ、三つ子ですか?珍しいですね。」
「そうですね。珍しいでしょうね。」
『三剣の三つ子、どこかで聞いた気もするが気のせいか?それにしても姉が行方不明なのに彼女は何故にこんなにも冷静なんだろうか。裏に何かあるのだろうか?しかし、そんな事考えてもはじまらないか。』
と突然三剣紫苑がテーブルに何かを置いた。
「これは前金です。100万円ありますので、依頼料として1日250万、姉の薊を見つけて頂きましたら400万円お支払いいたします。異存はありますか?」
「はっ?い・いや・・ありません・・。」
俺は思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。我ながら情けない。金額よりも彼女の有無を言わさぬ雰囲気に気圧されてしまった。
『やれやれ、やるしかないか。たかだか16歳だか17歳の少女に気圧されるとはな。』
俺は気を取り直して彼女に必要な質問をする事にした。
「最後に紫苑さんと会ったのはいつですか?」
「最後に一緒にいたのは二日前です。」
「二日前というと9月15日木曜日、敬老の日ですね。」
「はい、そうです。私達三人は一緒に住んでいるのですが、姉と妹の三人で買い物にでかけて20時頃に別れたと思います。姉はどこか寄る所があると言っていましたので、私は妹の嫁菜と先に帰宅しました。」
「そうですか。その時お姉さんの薊さんに何か変わった事はありましたか?」
「いいえ、嫁菜とも考えましたがいつもどおりの姉だったと思います。遅くなったり何処かに泊まる時はどんなに忙しくても必ず電話をくれます。ただその日は連絡もなかったんです。」
これ以上聞いても何も情報はなさそうだなと思い、その日寄った場所と別れた場所を聞いて質問は終わりにした。
「では、よろしくお願いします。何かありましたらこちらにご連絡をお願いします。もし姉を見つけましたら、どのような状況であったとしてもまずは私にご連絡をお願い致します。」
と三剣紫苑は1枚の名刺を置いて礼儀正しくお礼をして去っていった。
そして俺は一人事務所に取り残された。
――――――――――――――――――
気圧されてしまって引き受けたとは言え、正直余り乗り気がしなかった。
普通身内の親しいものが行方不明になったのであれば、あんなに冷静ではいられないと思う。
二日たってはいるが、三剣紫苑の表情には陰りがまったくなかった。不自然ではないかと思う。
考えたところで何もわかるわけはないのだが・・。
事後策は取る必要があるかもしれないなと無意味に不安に思いながら。とりあえず、実際の彼女達の足取りを追ってみる事にしようと思いたった俺は、100万円を金庫にいれて栞に出かける事を告げ、グレーのコートを羽織、事務所をでた。
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