- 名前
- ユリ
- 性別
- ♀
- 年齢
- 42歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- 見た目細身の天然ってよくいわれます。でもけっこうしっかりしてます。自分的に。映画と読...
JavaScriptを有効にすると、デジカフェをより快適にご利用できます。
ブラウザの設定でJavaScriptを有効にしてからご利用ください。
「アイズ・オン・ユー」レビュー☆
2024年10月22日 00:30
アナ・ケンドリック主演他。舞台は1970年代のロサンゼルス。テレビ番組「ザ・デート・ゲーム」の出演者に選ばれたのは、駆け出しの女優シェリル(アナ・ケンドリック)。番組内でシェリルは素性と外見を隠された3人の男性参加者に質問をし、誰をデートをするか決めることになり、写真家と紹介されたロドニー・アルカラ(ダニエル・ゾヴァット)を選ぶ。しかし、実はロドニーは連続殺人鬼だった!シェリルは彼の言動や雰囲気に不安を感じつつも、全国放送の番組内で2人の運命が交錯していくが・・・。実話を基に描く数奇なサスペンス・スリラー。
4/10点!!主人公も殺人犯も実話の実名そのままで、事件を不穏さやこの時代の不快さを追体験させるような構成になっている。アナ・ケンドリックは特に好きな女優ではないが、彼女の作品選びはいつも面白いので注目している。本作も予定だった監督が降りてしまい、急遽、アナが監督デビューを飾っていて、シリアスな実話もので難しいのにシンプルにまとめていた。舞台となる「ザ・デート・ゲーム」はおそらく当時観ていても、女性を軽視した発言で番組が盛り上がると勘違いしているテレビメディアの不快さを感じたと思うが、メディアだけでなく、アナの同業者の男性のアナに対する態度も、ロドニーが殺人犯だと気付き、制作陣や警察に訴えた女性の扱いも、とても雑で尊厳を踏みにじるような扱いをされていて、当時の女性は、そういう扱いを受けても「何てことないのよ」という態度を取らないと「おかしい」レッテルを貼られてしまうような社会だったのだと感じた。ただ、アメリカに関しては、日本よりもその悪習は改善されることなく根付き続け、今もあまり変わりがないのでは?だから、今わざわざ、70年代のリアリティ・ショーをこき下ろす作品を作ったのではないかと思った。それに加えて、女性がそのような目に日常的に遭っていただけでなく、捕食される側、弱い立場の女性の存在として、常に男性の暴力性の危険にも晒されていたことを踏み込んで描いている。ダニエル・ゾヴァットはテッド・バンディを演じたザック・エフロン並みのイケメン俳優だが、彼が甘いマスクから殺人鬼の顔に変貌する瞬間、特にシェリルとロドニーの駐車場での緊迫した場面は、捕食される側の恐怖を疑似体験したようなゾワッというリアルな追体験があった。ただ、やりすぎていないところが本作の良い点ではあるが、もう少し70年代の悪習を見せた方が観客に意図が伝わりやすいのではと感じた。ロドニーの殺人の背景にある感情がまったく見えないのも(泣いていたけれども)、物語として深みが欠ける原因になっていると思う。あ。あと二人目のヒロイン的な立ち位置だったオータム・ベストという若手女優がめっちゃ可愛かった。情報が出てこないので、新人なのかなと思ったが、これから見つけたい名前のひとりになった。2024年劇場未公開・NETFLIX公開作品。
このデジログへのコメント
コメントを書く