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「キリエのうた」レビュー☆

2024年06月02日 02:39

「キリエのうた」レビュー☆

アイナ・ジ・エンド主演他。忘れたい。忘れたくない。13年間の出逢いと別れ。キリエの歌がつなぐ4人の物語。歌うことでしか声を出せない路上ミュージシャンキリエ(アイナ・ジ・エンド)、姿を消したフィアンセを捜し続ける青年・夏彦(松村北斗)、傷ついた人々に寄り添う教師・フミ(黒木華)、過去を捨て、名前を捨て、キリエマネージャーを買って出る謎めいた女性・イッコ(広瀬すず)。石巻大阪帯広東京岩井監督のゆかりある地を舞台に紡がれる、出逢いと別れを繰り返す4人の壮大な旅路。儚い命と彷徨う心、そこに寄り添う音楽。“あなた”がここにいるから―。13年に及ぶ魂の救済を見つめたこの物語は、スクリーンを越えて“貴方”の心と共振し、かけがえのない質量を残す。

7/10点!!初めはアイナ・ジ・エンドの癖のある話し方が気になるのとふわっーとしたお話だなと思って観ていましたが、イッコのキナ臭さが出てくる辺りから、バラバラだった話が渦を巻き始めた。それぞれが傷とやりきれなさを抱えながらも懸命に生きようとしている姿に心がジクジク痛み、苦しいけれど、その姿に生きる力を貰えた気がした。親愛、友情、家族愛、一人になった時に手を差し伸べてくれる人たち、今、目の前にいなくても、それらはずっと消えなくて大切な灯火となって、生きる道標になっていくのだなと感じた。「スワロウテイルオマージュっぽいシーンもあったり、あと岩井監督バレエ好きよね、キリエとイッコの二人は「花とアリス」感出ちゃうよねと思ったり(^^;)何だか久々に色々詰め込んだ大作路線の作品だった。広瀬すずはメイクのせいもあるかも知れないけれど、観たことのない表情をする瞬間が何度もあり、化ける一歩手前の期待感がありました。「リップヴァンウィンクル~」の黒木華のように、次作以降で岩井監督、広瀬すずの新たな魅力を引き出してくれないかな。若手3人が岩井マジックで良い演技するなぁと見惚れました。2023年公開。

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