幼馴染3

どこかのお店で食事をしながら話すより、ぶらぶら歩きながらのほうが、かえってゆっくり話せるのではないかと思い、
「ちょっと歩こう？」と提案した。田舎まちの人の少なさ、時間がゆっくり流れていく感覚が懐かしい。人が少ないほうが話しやすい。彼女もそう思っていたのか、すぐ同意してくれた。
気の利いた言葉が出てこない僕は、いきなり単刀直入にきいた。
「もう高校生なんだよね？早いね」
「うん、もう6年も経ってるからね、、」
「だいぶ雰囲気変わった？」
「え？町が？え、何？」
「いや、その、、だいぶ女性らしくというか、、うん、かわいらしくなったなぁと、、」
「なにそれ！じゃあ今まではブサイクだったってこと？」
そうだそうだ、こんな感じだった。すごく負けん気が強くって、でもひょんなことで物寂しさを訴えてくるような表情、、あの時はまだ小学生だったのに、、やっぱり変わってないな、、
「相変わらずだね。いつもはっきりズケズケというところ。お人形ごっこの時、よく怒られたよね。」
「あの時とはもう違いますよーだ！」
たしかに違う、、肌の色は浅黒く、おかっぱ頭、いつもズボンを履いていてやんちゃに遊びまわっていた。けど今は色白で髪はストレートで長く
やや明るく染めている。服装もおしゃれで、当時では見たこともないスカートだ。なにより顔つきがやわらかく、とにかくかわいい！
こんなにも変わるんだな、、そんなことをいろいろ考えてたら突然声が聞こえてきた。
「どうしたの？ひとりでブツブツ言って？」
「ごめんごめん、、」

僕は意を決して聞いてみた、、

　　　　つづく