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悲しいけど素敵話:思い出のサイン帳
2012年08月30日 14:28
ディズニーランドの物語。
「サイン帳の落とし物はないですか??」
インフォメーションセンターに一人のお父さんが元気なく入ってきました。
落としたサイン帳の中身を聴くと、息子さんがミッキーやミニーに一生懸命に集めたサインがあともう少しでサイン帳一杯になる所だったそうです。
でも、残念ながらインフォメーションセンターにはサイン帳は届けられていませんでした。
キャストはサイン帳の特徴を詳しく聴いて、あちこちのキャストに連絡を取ってみました。
しかし、見かけたキャストは誰一人としていませんでした。
「お客様、申し訳ございません。まだ見つからないようです。お客様はいつまで滞在されていますか??」と伺ったところ、お父さんが言うには2日後のお昼には帰らなければならないとのこと。
「手分けして探しますので、2日後お帰りになる前にもう一度インフォメーションセンターに立ち寄っていただけますか??」と笑顔で声をかけたそうです。
そして、お父さんが帰られた後も、細かな部署に電話をかけて聴いてみたり、自分の足で探しにも行ったそうです。
ところが、どうしても見つけ出すことができず、約束の2日後を迎えてしまいました。
「見つけることができませんでした。申し訳ございません」
「代わりにこちらのサイン帳をお持ち下さい」
それは、その落としたサイン帳と全く同じサイン帳を自分で買って、色んな部署を回って全てのキャラクターのサインを書いて貰ったものを手渡したんです。
お父さんがビックリして喜ばれたのは言うまでもありません。
後日ディズニーランドにこのお父さんから一通のお手紙が届きました。
先日は[サイン帳]の件、有難うございました。
実は連れていた息子は脳腫瘍で[いつ死んでしまうか分からない]そんな状態の時でした。
息子は物心ついた時からテレビを見ては「パパ、ディズニーランドに連れて行ってね」
「ディズニーランドに行こうね」と毎日のように言っていました。
「もしかしたら、約束を果たせないかもしれない」
そんなときでした。
「どうしても息子をディズニーランドに連れていってあげたい」と思い、命が後数日で終わってしまうかもしれない時に、無理を承知で息子をディズニーランドへ連れて行きました。
その息子が夢にまで見ていた大切な[サイン帳]を落としてしまったのです。
あのご用意頂いたサイン帳を息子に渡すと「パパ、あったんだね!パパ、有難う!」と言って大喜びしました。
そう言いながら息子は数日前に息を引き取りました。
死ぬ直前まで息子はそのサイン帳を眺めては「パパ、ディズニーランド楽しかったね!有難う!また行こうね」と言いながらサイン帳を胸に抱えたまま、永遠の眠りにつきました。
もし、貴方があの時あのサイン帳を用意して下さらなかったら、息子はこんなにも安らかな眠りにつけなかったと思います。
私は息子は[ディズニーランドの星]になったと思っています。
貴方のお陰です。
本当に有難うございました。
…手紙を読んだキャストはその場で泣き崩れたそうです。
勿論その男の子が亡くなった悲しみもあったと思いますが「あの時に精一杯のことをしておいて、本当に良かった」という安堵の涙だったと思うんです。
素晴らしい。私は電話対応の仕事をしてるけど、電話の向こうのお客様とお話する機会は最後かもしれない。もしそうだとしたら、そういう気持ちで接することが出来たら一つ一つの行動が変わってくんだろうなと思う。
人との関わり大事にしたいね
なくしたものをとりもどすことはできないけど、忘れてたものなら思い出せますよね。監督。
上杉達「タッチ」
このデジログへのコメント
APOLLONさん:ほんとですね当たり前にできる人になりたいな
店長Aさん:有難うございます嬉しいな。こういうこと当たり前にできる人にならないとね
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