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成程話:問題解決を第一に考えるな

2012年08月14日 21:54

竹内一正氏の心に響く言葉より

ドラッカーは[問題解決を第一に考えるな]ということを言っている。
経営者の大半は問題解決が経営の原点だと思っているだろうが、そこにドラッカーはくさびを打ち込む。
折角の機会を放っておいて問題にしゃかりきになるのは間違っていると言うのだ。
[問題に餌をやり、機会を飢えさせる]という絶妙の表現で戒めている。
問題ではなく機会に目を向けるという姿勢はドラッカーの思考の中枢にあるものだ。
サッカーで例えれば、守備を固めて0点で押さえようとするのではなく、3点取られても4点取って勝てればいいという積極策である。
機会重視の積極策で成功した代表例にパソコンがある。
パソコン業界ではプログラムに多少のバグがあっても、ある程度使えるなら市場に出してユーザーに使って貰おうと考える。
パソコン本体がフリーズしたらその時は再起動すればいいとする。
もし、不具合ゼロ、フリーズもしないように問題解決してから市場に出そうとしていたら、パソコン富裕層にしか手の出ない高価な[ロールス・ロイス]で終わり、今日のような誰もが手にできる低価格にはなっていなかっただろう。
インターネットも同様である。
インターネットには必ず繋がる保証はない。
繋がっても途中で切れることもある。
[ベスト・エフォート・ノー・ギャランティ型]と呼ばれ、[一生懸命やってはみますが、ダメだった時は御免なさい]と言った感じの緩やかなサービス。
だから低価格を実現し、急速に普及できた。
パーフェクトを保証しようとすると多大なコストがかかり、一般消費者では手の届かないサービスになりかねなかった。
このように、既知の問題点の解決に資源を使うのではなく、機会、つまり新たな技術や機能を積極的に開発していったことでパソコンインターネットも今日の繁栄がある。
日本と日本企業問題点を潰していくことは得意だった。
しかし、問題至上主義に振りまわされすぎると機会を見つけ資源をそこに投下する戦略が手薄になる。
だから、今の日本は変わることを求められているのだろう。

ドラッカー実践力検定』経済界新書


ドラッカーは常識とは違ったことを言う。普通は問題解決を第一に考え、それが完璧になるまで先に進んではダメだと。
秀吉備中高松城を攻めている時、織田信長本能寺で死去の報を受けた。その時、軍師黒田官兵衛が即座に言った言葉がある。「草履片々(ぞうりかたがた)、木履片々(ぼくりかたがた)」片方の足に草履、片方の足には下駄、そんな状態でも走り出さなければならない時があるということ。
準備が全て整うまで待っていたら好機は逸してしまう。
今は兎に角走り出し、最速で本能寺まで駆けつけることが最重要と説いた。200キロの道のりをわずか10日間で走破し、あまりの短期間に驚いた明智光秀を討つことができた。
これが日本屈指の大強行軍として知られている伝説の[中国大返し]。走り出してしまえば走る為のアイデアは次々と見えてくる。チャンスの時は後先考えず[まず走り出す]という行動が必要です

このデジログへのコメント

  • なな♪ 2012年08月14日 22:57

    -Q-さん:そうだね。そういうのも大事なことだね

  • なな♪ 2012年08月15日 20:17

    阿木さん:たまたまです有難うございます

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