源氏物語みたぬ

特別に見たいわけでもなかったけれど
源氏物語を見てきました。

源氏物語ってお話の筋を丸暗記すれば
テストに出たときに有利なので
高校生がたくさん見に来ていました。
女性が全体的に多かったように思います。

天美祐希が主演した源氏物語も
たしか紫式部が登場するんだけれど
その紫式部は道長と特別な関係はなかったんだけれど
この生田斗真版は道長と紫式部が不倫してたっていう設定なのである。

光源氏＝藤原道長
そして光源氏に想いを寄せるばかりに生き霊となって
次々と源氏の愛人を呪い殺す未亡人六条の御息所が紫式部。
作品に登場するはずのない
安倍晴明が登場したりする。

この物語のネックになっているのが
言霊崇拝だと思うのである。
昔の人々は呪いという概念を強く信じていた。
菅原道真は謀反の罪で流罪にされ
祟り神となった有名な人であるが
彼の鎮魂のために神社や物語が作られたのだ。
古代の人々は言葉で呪いや悪しき霊を払えると信じていた。

この源氏物語も例外ではなく
鎮魂のために書かれた作品であるという説がある。
しかし、紫式部はその詳細を語らなかったので
推測でしかないのである。

それが式部が道長への思いを弔うために源氏物語を書いた…
というのがこのお話のコンセプトなのである。

高校生にとったら、この源氏物語は
ただのエロい話というイメージしかないだろうと思うが
結局のところ、地位も容姿も恵まれた光源氏でさえ
好きな人さえ誰も幸せにできず、
ひとりぼっちなんだよ～人生ってはかないね～。
これがもののあわれっていうんだな～としみじみ思った。