個人完成＝人格者

個人完成とはいかなる状態のときを言うのであろうか?それは心と体が統一されたときである。それは、心の命令どおりに体が動くときである。その心とは良心のことである。体は自己の欲望のままに進もうとするが、それを心がブレーキをかけて善なる方向に向かわせることができる人が、正に人格者である。

　欲望はという文字を聞くだけで悪なるものと思いがちだが、欲望自体は悪ではなく、欲望を起こす発露（方向性）が善に向かっているのか悪に向かっているのかで違う。その過程においてわかりにくいこともあるが、結果を見れば善か悪かはすぐにわかるようになる。

　だから仏教では１０８の煩悩を消すことを説き、キリスト教では「あなたの隣人を愛せよ」というし、武道の世界でも心身統一を謳っているのである。これはすべて個性完成のためである。

　人生においても必ず自分の嫌な人や苦手な人にぶつかるが、こういう人ほど自分に福を与える人たちである。なぜなら愛せない人を愛することができれば、それは１つの心の壁を乗り越え成長し個性完成に近づくことになるからである。逆に自分に優しい人、甘えさせてくれる人は慰労にはなるけれども自分の成長には一切プラスにならない。それは心を成長させてくれる人ではないからである。「愛のムチ」の真の意味はこういうことである。

あんまり長くかくと読みにくいと思うのでこれにて今日は終了。