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『甘苦上海1 夏から秋へ(高樹のぶ子)』
2009年03月31日 22:18
『甘苦上海1 夏から秋へ(高樹のぶ子)』です。
TVの昼のワイドショーで偶然この話題を見て、図書館で借りてきました。
日本経済新聞朝刊に連載中の小説です。今も連載中です。
日経朝刊の連載小説は、読んでいませんが『下天は夢か』、『失楽園』『愛の流刑地』くらいは知っています。この三作のうち、『下天は夢か』は織田信長の時代小説。経営者?サラリーマン?には、時代小説は受けるのでしょう、こういうものが日経朝刊で正解。
だが、だが、ここで『失楽園』。まぁこれポルノ(?)ですね。日経も作者も確信犯的でしょう、職場でおじさん達(小生もおじさん)が、読むポルノ(エロ小説)。
しかし、これを目的に日経を読んでもいいのでは?小説だけではなく、他の記事にも目を通せば、大正解。日経の戦略勝ち。
そして『失楽園』では終わらずに『愛の流刑地』まで、頑張った。この段階で、日経は金脈を見つけたと思ったのではないか?新聞小説における概念を、先入観を覆した。この手の小説で、行ける・・・、という確信。先述の目的が小説でも、他の記事を読んでもらえる、という戦略。
そして、今の『甘苦上海』。今度は女性作家。それも芥川賞受賞の綺麗な人の起用。いずれにしろ、正解であろう。だが、これを読んで思うのは、中途半端なポルノということ。エロになりきれず・・・、といったところ。ところが、それが丁度よい加減なのだ。あまりにハードでは、職場には相応しくないし、朝読むには相応しくない。この匙加減も戦略的だ。
そして、肝心なことだが小説の出来のレベルを問わないのが大人の見識だ。
さて、『甘苦上海』を読んで、思い出したのが岩井志麻子の『チャイ・コイ』。こちらは舞台がベトナム、どちらも年上の女が若き男を買う話。私には岩井のほうが合う、素直に入れる。ポルノはポルノだという見識があると思えるのだ。高木のほうは、どうもキレイごとにしているように感じる。偏見か?
甘苦上海1 夏から秋へ
高樹のぶ子
日本経済新聞出版社
2009年3月6日 第1刷
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