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秋風にたなびく〜

2024年09月16日 08:07

秋風にたなびく〜

本日の清英の書作品は

京大夫顕輔(79番)  『新古今集』秋・413
秋風に たなびく雲の 絶え間より もれ出づる月の 影のさやけさ 現代語訳
秋風に吹かれて横に長くひき流れる雲の切れ目から、洩れてくる月の光の、澄みきった美しさといったらどうだろう!
ことば

【秋風にたなびく】
「に」は原因を示す格助詞です。動詞連体形「たなびく」は「横に長くひく」という意味で、「秋風に吹かれて、横長に伸びてただよう」という意味になります。
【雲の絶え間より】
「絶え間」は「とぎれたその間」という意味です。「より」はここから、という起点を表す格助詞です。
【もれ出づる月の影のさやけさ】
動詞「もれ出づる」は「もれ出づ」の連体形で、「こぼれ射してくる」というような意味です。また「影」はこの場合「光」で、「月の影」は「月の光」を意味します。
「さやけさ」は形容詞「さやけし」を名詞化したもので、「澄みわたってくっきりしていること」という意味になります。
作者

京大夫顕輔(さきょうのだいぶあきすけ。1090~1155)
本名藤原顕輔(ふじわらのあきすけ)で、正三位左京太夫にまで昇進しました。勅撰和歌集の「詞華集」の撰者です。父は藤原顕季(あきすえ)で摂関家並みの勢いがあり、「六条藤家」として知られています。 この文面はこのサイトから転載しました。 https://ogurasansou.jp.net/columns/hyakunin/2017/10/17/1364/

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