- 名前
- シュージ☆
- 性別
- ♂
- 年齢
- 54歳
- 住所
- 東京
- 自己紹介
- まずはログを読んでみてください 今は続きもののお話を書いています。 あと数回で完結予...
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孤独の淵から(4)
2022年11月25日 21:34
前回からの続き
小学生時代は、毎日暗くなるまで友達と遊んで割と楽しくすごしていたのだが、中学生になると一転して友達づきあいがなくなってしまった。
小学生の頃は、クラスの男子全員が友達みたいな感じだったが、中学では男女とも何かとグループに分かれ、うちらと付き合うならあいつらのことは無視しろ、みたいなノリについていけなかった感じだった。
その頃、家の中では、、、
兄が激しい反抗期を迎えて暴れ出し、それを抑えようと父が高圧的になり、毎日のように2人で取っ組み合いの大げんかをしていた。
兄は3歳上で、中学(公立で僕と同じ学校)では生徒会長を務め、成績も良く、地域で一番の進学高校に進んだのだが、何が不満だったのだろうか、事あるごとに父に突っかかっていた。
そして、父は、毎晩飲酒し、兄が不満気な様子を見せると、酔った勢いで怒鳴りつける。
2人ともそんな感じだったから、夕食時は、わざわざ喧嘩をしに集まってくるようなものだった。
母は2人をなだめたりしていたが、僕はケンカが始まりそうになると、早々に自分の部屋に入り、音楽を聞いたり本を読んだりしていた。
やがて2人は喧嘩し疲れたのか、家の中が静かになり、僕が食卓に戻ると、父はまた酒を飲み直し、兄は自室に籠る。僕は母と一緒にそこらに散らばったものを片付けるのだった。
母は、「まったく2人とも似たもの同士だからしょうがないねー」などと言っていたが、僕への気遣いはどこまであったのか、、、
結局、家の中では、兄は自分の自意識を爆発させ、父と母はそれにどう対処しようかと悩む。
残された僕は、何も言えず、ただ静かにしているしかなかった。
兄の反抗期は高校3年間続き、大学に行っても、暴れたりすることは少なくなったが、生き方に迷い、父の後を追うように飲酒が増えていき、なかなか手に負えないような暮らしぶりになっていった。
そうして、僕は、家の中ではひっそりと黙り、高校受験も大学受験も親に相談もせず塾にも行かず、自分1人で通過していったのだった。
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